佃はもともと、愛知・名古屋を拠点に活動する「劇団B級遊撃隊」を主宰する劇作家で舞台俳優。7月期に放送されたTBS系ドラマ「半沢直樹」に東京中央銀行の審査部次長・曾根崎雄也役で出演したところ、銀行の幹部に土下座したまま後退する“後ずさり土下座”がSNSを中心に話題となり、一躍注目を浴びた。
記事によると、その存在感に10社以上の芸能事務所が注目。争奪戦の結果、恩人からの紹介があったJMEへの所属が決定した。
佃は「縁があってお世話になることになりました。どの現場でも佃を使ってよかったと思っていただける存在になれたら」と喜びのコメントを寄せた。
「06年に『演劇界の芥川賞』と言われる『第50回岸田國士戯曲賞』を受賞するなど、もともと演劇界では名前が知られた存在だったが、『半沢』の制作サイドが抜てきした結果、見事に結果を出した。事務所が売り込まなくても、今後、出演オファーが殺到するのでは」(テレビ局関係者)
ここで注目すべきは、今年で56歳となったベテランの佃を巡り、10社以上の芸能事務所が争奪戦を繰り広げた事実だが、今後、各芸能プロは佃のような逸材発掘に力を注ぐことになりそうだというのだ。
「ひと昔前の各芸能プロは、イケメンの発掘に力を入れた。最近、各芸能プロは子役の発掘・育成に力を注いだが、すでに飽和状態に。そこで、今度は即戦力として、すぐにでも映像作品に出演できるベテランの俳優・女優の獲得に力を入れ始めた。そういう人材をまず抜てきできるかは、各作品の制作サイドの腕の見せどころ」(芸能記者)
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埋もれているベテラン俳優・女優たちにも、全国区になるチャンスがあったようだ。