トヨタ自動車は7月20日、欧州で展開する自動車のエンブレムを従来の立体的な形から二次元のシンプルなものに変更し、併せて“TOYOTA”の表記も省略すると発表した。
日産自動車も7月15日、ブランドロゴを20年ぶりに刷新すると発表。内田誠CEOは「イノベーションの歴史を引き継ぎ、未来に向けて革新を続ける情熱をあらわした」と述べたが、一番はゴーン体制からの脱却を意図しているようだ。
ロゴデザイン変更の風潮は、日本のメーカーだけではない。
ドイツのフォルクスワーゲンも新ロゴを今年になって発表しており、順次変更を進めている。また、BMWも二次元的な新ロゴに加えて透過バージョンを発表し、さまざまなシチュエーションで従来ロゴと使い分けていく意向だ。
各メーカーに共通しているのがロゴの二次元化で、これまでの立体的な造形からシンプルに、悪く言えばのっぺりしたデザインに置き換えられている。
「ブランドロゴの二次元化は、SNSをはじめとしたデジタルメディアに対応するためです。また、各メーカーともに強調しているのが、従来の自動車会社という枠からの脱却で、各メーカーがモータリゼーションの本質を突き詰める姿勢をロゴデザインで表現しているのです」(自動車評論家)
6月以降、世界中で自動車需要が戻りつつあるという。各メーカーとも新しいロゴデザインのもと、コロナ禍から立ち直り、100年に一度の変革の波を乗り越えてほしい。