テレ東といえば、独自路線を疾走することで有名。民放4局(日本テレビ、TBS、フジテレビ、テレビ朝日)と比べて制作費が安いため、番組作りはアイデア重視。オリジナリティ性が斬新すぎるため、マニアックなファンが多い。
今月7日、7都府県に緊急事態宣言が発令された際も、他局が記者会見をフル尺で報道した中、テレ東は開始およそ40分後から予定通り「ありえへん∞世界 埼玉人のありえへん生態を大調査!」を放映。押し通す“テレ東イズム”は、SNSでまたたく間にトレンド入りした。
そんなテレ東が、30分間ひたすら女の尻だけを追うのが「USHIROSUGATA」。想像を上回る“映像美”で、コロナストレスを吹き飛ばしてみせた。
「美尻・くびれジムの究極後ろ姿美女」は、後背からのカメラアングル。性交渉でいうバックの体位だ。「気になる後ろ姿美女」をとらえるのは、ミニのタイトスカートのスリットが限界まで離れた瞬間。「トレーニング美女」には、バランスボールの上でピストン運動をさせる。体位でいえば、騎乗位だ。その美女は夜、同じくミニスカートをはいた女友達とビリヤード場に向かう。上半身を90度に曲げて玉突きをすると、カメラは後ろ姿をローアングルでとらえる。名付けたのは、「ヒマラヤ山脈」だ。
この美女は「~特別ドラマUSHIROSUGATA~」のため、最後で顔出しする。しかし、顔バレNGもある。白いスキニージーンズをはいた美脚女子、むっちり太もものミニスカ女子を追う「散歩美女」シリーズだ。顔が見えない分むしろエロいという、人間の深層心理も突いたものだ。
冒頭のテロップは、「キレイなお姉さんは好きですか? 街中で見かけたらついて行きたくなりませんか? そんな男なら誰もが抱く欲望をかなえるため様々な街中でUSHIROSUGATA美女を徹底調査!!」。もはや、容認されたストーキングだ。この隙間産業こそが、テレ東の真骨頂だ。
(伊藤由華)