ネットでは「思ったよりひどくない。かなり頑張ってる感じが伝わってくる」という声が挙がる一方で、「セリフが棒読み」「やたら存在感アピールしてきてドラマに集中できない」という批判も多く、演技に対する印象は2つに分かれてしまっている。
※以下、ネタバレを含む。
そんな中ネットでは、今季ドラマに出演した中堅芸人の演技力を評価する声も集まっている。大河ドラマ『麒麟がくる』に出演中のお笑いコンビ・ナインティナインの岡村隆史は、主人公の明智光秀(長谷川博己)が美濃で出会った謎めいた農民・菊丸を演じている。15日放送の第9回では、その正体が水野信元(横田栄司)に仕える「忍」であることが判明。忍びのような俊敏な身のこなしや、信元に「竹千代様を命に代えてもお守りいたします」と口にしたときの真剣なまなざしに対し、視聴者からは「いつもとぼけたキャラなのに、シリアスな演技上手くてギャップ感じる。大げさに声を張るんじゃなくて静かに“たたずまい”で演技してる感じがイイ」「農民のふりしてるときと忍びのときで演技分けてるのすごくない?才能を感じる!」という声が挙がっている。
『テセウスの船』では、元キングオブコメディの今野浩喜が、農家を営む寡黙な男性・徳本卓也を演じている。15日放送の第9話では、徳本の母親が毒キノコによって死亡していることが分かり、視聴者からは黒幕候補の1人と考察されている。怪しげなそぶりを見せる一方で、主人公の田村心(竹内涼真)たちに料理を振る舞うという心温まるシーンもあり、「怪しい人にも、ぶっきらぼうで優しい人にも見える…。あえてそういう演技しているなら、相当上手いな」「せいやよりも演技もセリフ回しも自然だから、ドラマにしっかり集中できる」という声も集まっている。
また、14日に最終回を迎えた『トップナイフ』(日本テレビ系)では、芸人のアキラ100%が救命医・織田直人役として出演し、いつもの裸芸とは一転、スクラブスーツにメガネ姿という風貌や、手術シーンでのシリアスな演技で話題を呼んだ。視聴者からは「アキラ100%って言われなきゃ分かんないレベルで溶け込んでた」「ほどよく声も通るし、真面目なオーラが出て救命医感ハンパなかった」という評価の声が寄せられている。
「岡村も今野も、過去にいくつもの映画やドラマでの出演歴があるため、演技力はかなり磨かれているはずです。アキラ100%は、かつて俳優志望だっただけあって、演技には慣れている様子でしたね。この経験値の差が、若手芸人と演技力の差をつけた理由でしょう」(ドラマライター)
4月スタートの新ドラマ『私の家政夫ナギサさん』(TBS系)ではお笑いコンビ・ハナコの岡部大、『竜の道 二つの顔の復讐者』(フジテレビ系)に今野が今季ドラマに続いて出演する。今後も芸人のドラマでの活躍に期待したい。