同賞は、インクルーシブな世界の実現を目指して、国際パラリンピック委員会(IPC)の公認教材「I'mPOSSIBLE」日本版を活用して、特に優れた活動を行った学校 2 校を表彰するもの。この日選出された2 校が3 月の最終審査に進む。
国際パラリンピック委員会特別親善大使を務める稲垣は、元SMAPの香取慎吾、草なぎ剛とともに、「新しい地図」として活動。2018年にリリースされた「雨あがりのステップ」はパラスポーツ応援チャリティーソングとして制作され、ダウンロードによる収益は「I'mPOSSIBLE」の海外での普及や制作に使われている。
稲垣は、「最近では世界33か国に広がっているそうで、本当にうれしく思っています。このアワードをやることで、世界中の方に『I'mPOSSIBLE』を注目していただける機会になると思いますし、僕らにできることをまた考えながら頑張っていきたい」と意気込みを語った。
一般社団法人パラスポーツ推進ネットワーク理事長を兼任する高橋氏は、「子どもたちが気づき、学び、体験して、実行に移す。そんな変化が、子どもから大人、地域・世界へ広がっていて、これから私たちの社会が大きく変わってくるのではないか。選手だけでなくいろいろな立場の人たちが関わり合いながら、主役になる人が増えていくのは非常にうれしいこと」と挨拶した。
選考委員で東京大学バリアフリー教育開発研究センターの飯野由里子特任助教は様々なバリアを解消するための教育コンテンツの開発に取り組んでいる。「能力主義を無前提に肯定したり、できるようになることを強化してしまう副作用を抑えるために、公平性が非常に重要になる」と啓発の意義について語った。