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蝶野正洋の黒の履歴書 ★獣神サンダー・ライガー引退後の活躍

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提供:週刊実話

 新日本プロレスが、新春恒例の東京ドーム大会を開催したね。今年は史上初の2日連続開催で、合わせて7万人を超える観客を集めたそうだ。この2連戦で、獣神サンダー・ライガー選手が引退した。

 ライガーは俺や武藤敬司選手、橋本真也選手とほぼ同世代。階級が違うため、俺らとは試合で絡むことは少なかったけど、同じ時代を闘ってきた戦友でもある。

 引退前に、俺と武藤さんとライガーで対談をする企画があったんだけど、お互いに気心が知れているから、話が大いに脱線したよ。

 対談では、ライガーはコンディションもよさそうだし、まだまだプロレスができるという話になった。武藤さんも「マスターズに出ないか?」って何度も誘ってたよ。「ライガーは引退でいいから、山田恵一が凱旋帰国するのはどう?」とかね(笑)。

 でも、ライガーはマスターズに出ているようなレジェンドレスラーと比べると、まだ元気すぎるよ。もうちょっとくたびれてくれないと釣り合わない。試合もレジェンドたちのスローなテンポに合わせてもらうしかないだろうね。

 ただ、ライガーがこのタイミングで引退を決めたことも理解できる。トップのプロレスラーにとって「現役でいる」というのは、ただリングに上がって試合することじゃない。それを年間通して130〜150試合、全国を巡業しながらフルで回るということなんだよ。ライガーもそれが難しくなったから、一線を引くという決断があったんだと思う。

 一方で、試合をしなくなったからといってプロレスラーに引退はない。リング外でも様々な仕事のオファーがあるし、その肩書が必要とされて、社会や地域に関わることも多い。なによりも、ファンがいる限りレスラーに引退はないんだよ。

★ライガーは解説者の道に進んでほしい

 これからのライガーは選手の育成もやっていくと思うけど、個人的には山本小鉄さんのように解説者の道に進んでほしいね。やっぱりプロレスに関して豊かな経験があるし、的確なコメントができると思うんだよ。

 ライガーは、以前から新日本プロレスのテレビ中継で解説席に座ることもあったけど、試合に興奮すると「すごい!」しか言わなくなるんだよね。

 俺も解説者として呼ばれることがある。そのときは松木安太郎さん、ゴン中山くんといったゲストとよく一緒になった。

 2人ともサッカーが本業なんだけど、ゴンくんは選手の名前やプロレス技まで細かく覚えていて、松木さんは「すごい!」とか「おー!」といった反応をする。

 そんな松木さんを見てライガーも「これは楽だ」と気づいたんだろうね。俺とライガー、松木さんの3人が一緒になったことがあるんだけど、解説者として呼ばれたライガーは松木さんと一緒になって「すげぇ!」「おー!」とか言ってて、解説をサボるんだよ(笑)。

 今後はライガーが解説する機会がもっと増えると思うから、手を抜かずにコメントしてもらいたいね。

 ライガーは知名度もあるし、プロレス業界の顔役的な存在になっていくと思う。より多くの場面で姿を目にするようになると期待しているよ。

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蝶野正洋
1963年シアトル生まれ。1984年に新日本プロレスに入団。トップレスラーとして活躍し、2010年に退団。現在はリング以外にもテレビ、イベントなど、多方面で活躍。『ガキの使い大晦日スペシャル』では欠かせない存在。

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