逮捕された男は、12月上旬、建設会社の面接試験を受けており、落とされていた。男には逮捕歴があった上、試験に履歴書を持って来なかったとのことで、建設会社役員の男性から不採用通知を受けていた。
このことに腹を立てた男は、求職者から犯罪者に変貌。男性に対し、「誠意を見せろ」と意味不明な言葉を並び立てた上、現金50万円を支払うよう脅した。男は容疑を認めており、「金を持って来させるつもりだった」と話しているという。
求職者が不採用通知を受けると、犯罪者に変貌したという信じられない事件。しかも、面接時に履歴書を持っていかないという常識のなさ。この件について、ネットユーザーからは「逮捕歴もあるし、履歴書を持っていかないのは落とされて当然。常識がない」「一体何がしたかったのか。最初から金を脅し取るつもりだったとしか思えない」「こんなんだから採用されない」と厳しい声が並ぶ。
一方で、「生活保護を受けるためには面接を受けて就職活動をしているという実績が必要になる。それが狙いだったのでは」「働く気はないが就職活動をしているという体にして失業手当をもらっているのでは」という指摘も。
また、企業の採用担当経験者からは「ハローワークで求人を出すとたまに怖い人が来る。面接を受けさせる前にしっかり身辺調査をするべき」「面接を許可した時点でおかしい。企業も反省するべき」「人手不足といっても入社させようとする人物はしっかり選ばないとダメ」と批判的な言葉が並んだ。
今回のように恐喝(未遂)へと発展するケースは稀だが、入社試験に落とされ恨みを持ち、「仕返し」を試みる事件は全国で発生している。2015年には、奈良県でスーパーマーケットの面接で不採用になったことに腹を立てた当時39歳の無職男性が、当該店舗で万引きをするという事件があった。
犯罪行為はもってのほかだが、企業側も「事件に発展することがある」ことを踏まえ、恨みを買わないような「対応」で求職者を不採用にする必要がある。