相方の西堀亮は16年、嵐・大野智の主演連ドラ『世界一難しい恋』(日本テレビ系)に出演したのを機に、俳優として開花。翌17年にも、『ラブホの上野さん』(フジテレビ系)や『母になる』(日テレ系)といった地上波の人気ドラマに役者として起用され、相棒の滝沢は鳴りを潜めていたかに見えていた。
ところが、滝沢はそのおよそ4年前、妻の妊娠をきっかけに、ゴミ清掃会社の社員になっていた。不安定な芸人稼業ではなく、すでに清掃員に比重を置いていたのだ。事情通のスポーツ新聞の芸能記者は言う。
「“ゴミ本”は昨年9月の刊行と同時にSNSで広まり、重版を重ねる大ヒット。ゴミから世相を見るといった芸人独自の切り口で笑えて、意外な分別ゴミを知るという知識も得られます。滝沢さんは、芸人としては出られなかった人気番組に作業服で呼ばれ、明石家さんまさんや雨上がり決死隊、稲垣吾郎さんなどとトークしています」
給料は1日一律1万円で、週5日の稼働。月収20万円が確保できている状態で、“本業”がない週末だけ芸人に変身する。本の印税、芸人のギャラが固定給に上乗せされているこの数か月は、人生最大のバブルか……?
そんな滝沢と同じく、異色すぎる本業がありながら、いまだコンビ芸人を続けている者はまだいる。フルーツポンチ・亘健太郎だ。
亘は、元航空自衛隊。三沢基地で武器弾薬員として2任期半(およそ5年)も働いたあと、芸人に転身した変わりダネだ。フルポン人気が高まってからは遠のいていたが、14年6月、予備自衛官の試験を受けて、採用されている。自衛官として1年以上の勤務経験があり、教育訓練を修了しているため、非常勤国家公務員の現役自衛官なのだ。階級は空士長で、今年2月にも訓練に出ている。
自衛隊といえば、元「弾丸ジャッキー」のピン芸人・テキサスが、元レンジャー部隊の隊員として有名。テキサスは、元体操選手のオラキオとのコンビをすでに解消しているが、フルポンはマシンガンズ同様、コンビ活動も続行中だ。
滝沢も亘も、もはや芸人がバイト。ゴミ芸人に、自衛官芸人に続き、次にクルのはナニ芸人だ!?
(伊藤雅奈子)