ジョイマンは今年の3月に単独ライブのチケット完売を宣言し、達成できなければ解散すると宣言していた。彼らが所属するよしもとクリエイティブエージェンシーの所属芸人では、グランジがDVDが1万枚売れなければよしもとを解雇される企画に挑戦し、目標を達成している。
こうした自身の進退をかけた企画のルーツといえるものが、90年代の人気バラエティ番組『進め! 電波少年』(日本テレビ系)だろう。
「この番組は、お笑い芸人が無謀なチャレンジ企画に挑んでいたイメージが強いですが、実際はミュージシャンや俳優など、あらゆる無名な人々が出演していたといえます。兄弟番組の『雷波少年』では、1998年に3人組のロックバンドSomething ELse(サムシングエルス)が、シングルを制作し、オリコン20位以内に入らなければバンド解散と音楽以外の仕事に転職という企画に挑みます。そこで作られた『ラストチャンス』はオリコン初登場2位、翌週には1位を記録し、『NHK紅白歌合戦』出場も果たしました。しかしながら、バンドは2006年に解散しています」(芸能ライター)
この企画が好評を博したのか、翌年には海外を舞台に新たなる音楽系企画が立ち上がる。
「男性2人組のユニットBluem of Youth(ブルームオブユース)が、モスクワからウラジオストクまでシベリア鉄道で旅をしながら、ストリートライブで生活資金を稼ぎ、運命の一曲を制作。日本武道館で入場料1000円の一曲だけのライブを行い、1万人集められなければ即解散という企画に挑みました。ロシアは英語がほとんど通じず苦労しますが、ライブは3万人以上がかけつける大成功となり、武道館ライブは2回行われました。ユニットは2002年末に無期限の活動休止に入りますが、2008年より活動を再開しています」(前出・同)
どのような形であれ、自らを追い込む姿勢は必要ではあろう。これからも「目標達成できなければ即解散」企画は続いていきそうだ。