各球団によって、その獲得人数が異なるトライアウト。その内訳が一体どのようなものとなっているのか、獲得人数が少ない順に以下に記していきたい。
獲得人数が2人となっているのは、広島、中日、日本ハム、オリックス(近鉄時代は獲得無し)の4球団。過去17年間で2名しか獲得していないことから、この4球団は非常に厳しい評価基準を設けていることが伺える。
獲得人数が4人の球団は巨人と西武。2011年のトライアウト後に巨人に入団した石井義人は主に代打として活躍し、2012年のCSファイナル(対中日)ではMVPも獲得した。
DeNA(横浜時代含む)、阪神、ロッテの3球団は、過去に5名の選手を獲得。怪我により2003年にロッテを自由契約となった代田建紀は、怪我が癒えた後に受験した翌2004年のトライアウトを経て再びロッテに復帰するという数奇な道のりを辿っている。
楽天は全体3位となる8名を過去に獲得。この内で“掘り出し物”となったのが2005年のトライアウト後に再契約した小倉恒で、翌2006年は「58試合・6勝7敗4セーブ・防御率2.18」という素晴らしい成績を残した。
全体2位の獲得人数10名となっているのがソフトバンク(ダイエー時代含む)。なお、2004年の井出達也以外は育成選手としての獲得で、その後支配下に昇格したのは2013年の細山田武史の1名だけとなっている。
唯一の2ケタ台となる14名を獲得し、全体1位となったのはヤクルト。萩原淳(2007年)、森岡良介(2008年)、鵜久森敦志(2015年)といった面々が渋い働きを見せており、昨年獲得した田代将太郎も今季自己最多となる73試合に出場。12球団で一番上手くトライアウトを活用しているといっていいだろう。
以上が、昨年までの各球団の獲得人数となっている。47名(執筆時点)が受験する今年のトライアウト終了後、これらの数字はどのように変化することになるのだろうか。
文 / 柴田雅人