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【週刊テレビ時評】日テレ「明日、ママがいない」 まずまずのスタートも、放送中止要請の赤ちゃんポスト設置の病院と全面対決へ

 1月15日にスタートした芦田愛菜主演「明日、ママがいない」(日本テレビ系/水曜日午後10時〜)の初回(20分拡大)視聴率(数字は以下、すべて関東地区)は、14.0%とまずまずだった。

 同ドラマは、親と離れ離れになった子どもたちが暮らす児童養護施設「コガモの家」を舞台に、子どもたちが懸命に生きる姿を描いた作品。主役の芦田は赤ちゃんポストに入れられた経緯から、「ポスト」のあだ名がつけられている。

 この初回放送を受けて、16日、赤ちゃんポスト「こうのとりのゆりかご」を設置する熊本県熊本市の慈恵病院が、「預けられた子どもを傷つけ、精神的な虐待、人権侵害になる」と批判し、放送中止を要請した。

 これに対して、日テレは20日、「子どもたちの心根の純粋さや強さを全面に表し、子どもたちの視点から『愛情とは何か』を描く趣旨のもと、子どもたちを愛する思いも真摯に描いていきたい。ぜひ最後までご覧いただきたい」とし、放送を継続することを同病院に伝えた。

 同病院側は同日、蓮田健産婦人科部長が会見し、「継続の理由や、子どもや職員への謝罪、制作経緯について回答はなかった。傷ついた子どもを、さらに傷つける結果になるのではと思わせる内容が含まれ、残念だ」とし、BPO(放送倫理・番組向上機構)に審議を仰ぐ意向を示し、両者は全面対決に突入する様相を呈してきた。

 そんななか、同ドラマは22日に第2話がオンエアされるが、放送中止要請騒動の渦中で、世の注目が集まって、視聴率がアップする可能性もありそうだ。

 他に先週スタートした連ドラは、事前の期待度が高かった「失恋ショコラティエ」(松本潤主演/フジテレビ系/月曜日午後9時〜)初回(13日=15分拡大)が14.4%、檀れい主演「福家警部補の挨拶」(フジテレビ系/火曜日午後9時〜)初回(14日=15分拡大)が14.2%と好スタート。観月ありさ主演「夜のせんせい」(TBS系/金曜日午後10時〜)初回(17日=15分拡大)は、10.6%と低調だった。

 北大路欣也、泉谷しげる、志賀廣太郎の3人が演じる「三匹のおっさん」(テレビ東京系/金曜日午後7時58分〜)初回2時間スペシャル(17日)は11.6%で、テレ東の連ドラとしては、異例の2ケタ台をマークした。

 剛力彩芽主演「私の嫌いな探偵」(テレビ朝日系/金曜日午後11時15分)初回(17日)は、深夜枠ながら、10.0%と上々だった。

 初回(12日)18.9%と、今クールのトップで発進した向井理主演「S-最後の警官-」(TBS系/日曜日午後9時〜)第2話(19日=10分拡大)は15.2%で、3.7ポイントの大幅ダウン。

 武井咲主演「戦力外捜査官」(日本テレビ系/土曜日午後9時〜)第2話(18日)は13.1%で、初回より、0.2ポイント下がった。

 フジテレビ系の人気シリーズ「医龍4〜Team Medical Dragon」(坂口憲二主演/木曜日午後10時〜)第2話(16日)は12.8%で、初回より、1.2ポイントアップしたが、物足りない数字。

 また、スタートダッシュにつまずいたNHK大河ドラマ「軍師官兵衛」(岡田准一主演/日曜日午後8時〜)第3話(19日)は18.0%で、前週より、1.1ポイント上げた。
(坂本太郎)

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