稀にみる大混戦と言われる今春の天皇賞。出走馬の実績面からG2?と揶揄する向きもあるが、確たる軸馬不在で馬券予想の切り口が増える分、穴党にとっては楽しめそうな一戦だ。
過去10年をみると圧倒的に4、5歳馬が好成績を残しているが、敢えて8歳馬トウカイトリックを推す。データが示すように自身も5歳時にハナ、クビ差の3着に好走しているが、当時と比べて臨戦過程・勢い・デキの良さはむしろ今年の方が上ではなかろうか。前走、テン乗りだった藤田騎手も2度目となり、その点もプラスに作用するはずだ。一貫して芝の長丁場をフィールドとしてきた“いぶし銀”は今回で5年連続での出走。春は5回目でも秋は出走なし、そんな職人気 質な面も逆に頼もしい。
他馬で妙に気になるのが、フォゲッタブルとミッキーペトラ。前者は、“第141回”と同馬の近走着順が1→4→1着でピタリ符合する点。ただの“こじつけ”か…(笑)。後者は、次週の新潟G3予定から急転して出走を決めた点。距離は未知数なものの単騎で行ける展開が見込める。これが馬券に絡むようだとけっこうな大穴になる。
【馬連】(3)(6) (6)(11) (6)(12) (6)(13) (6)(15) (6)(16)
【3連単】2頭軸マルチ (3)(6)軸 (11)(12)(13)(15)(16)
<スイートピーS(東京11R)=◎クラックシード>
道悪の競馬で2連勝中のクラックシード◎。走破時計、対戦相手、地味な? 勝ちぶり等から他馬に比して評価が低いような気がするので先物買い的な動機から本命視したい。道悪上手というアドバンテージはあっただろうが、前走などは連続開催の後半の不良馬場であり、かなり力の要る馬場状態であった。勝ち時計が遅いのは仕方のないこと。むしろ、410キロ台の牝馬が牡馬相手に勝利したことを評価すべきではなかろうか。加えて、パンパンの良馬場ならもっともっと切れる脚を使えるのではないか、そんな未知の魅力に一票投じてみたい。
【馬連】(1)(9) (2)(9) (4)(9) (9)(11) (9)(14)
【3連単】2頭軸マルチ (1)(9)軸 (2)(4)(11)(14)
<プロフィール>
仲町通(なかまち・とおる)
在京スポーツ紙の競馬記者として美浦・栗東トレセンに足を運ぶこと20年。厩舎関係者への綿密な取材の下、穴党として数多くの万馬券ヒットの実績を持つ。この春、フリーとして転身。本名非公開。
※出馬表などのデータは、必ずJRA公式発表のものと照合し確認してください。