1対1の同点で迎えた5回、制球を乱し、四球を連発した巨人先発の内海哲也を攻め立て1死二、三塁のチャンス。川島慶がバットを振り抜くと、打球は左中間スタンドに吸い込まれた。この3点本塁打が決勝点となり、6-2で勝利した。
試合後、高田繁監督は「ランナー溜まって打てた。(3ランが)効いたね」と満足気に振り返った。
川島慶は、九州国際大から2005年大学・社会人ドラフト3位で北海道日本ハムに入団。だが、「本当にきつかった」と語るようにプロの練習にもついていくのがやっと。入団当初78キロあった体重は、65キロまで激減した。
07年に高田監督に才能を見込まれ、日ハムからトレード。本職は二塁手だったが、遊撃手にも取り組むようになった。
昨年まで通算本塁打はわずかに4本。それが今季は早くも3本放っている。
今季はバットをこれまで使用していた880グラムのものから900〜910グラムに変更し「バットの振り方、利用の仕方がちょっとずつわかってきた」ことで変ぼうを遂げつつある。
慣れない守備にも「その方がやりがいがありますから」。才能を一気に開花させようとしている。