これは、現在インドネシア・ジャカルタで開催されているアジア大会に、バスケットボール男子日本代表の一員として選出されていた永吉佑也(京都ハンナリーズ)、橋本拓哉(大阪エヴェッサ)、今村佳太(新潟アルビレックスBB)、佐藤卓磨(滋賀レイクスターズ)の4選手に対し、ネット上から寄せられている批判の声の一部だ。
公式ウェアを着たまま夜の歓楽街に繰り出し、その後、現地女性と買春と思われる行為に及んだ4名。この不祥事により全員が帰国を命じられ、今後のチームは残る8人での試合を強いられることになった。こうした経緯を考えると、冒頭のような批判が噴出するのも当然だろう。
ただ、問題はこれだけにとどまらない。今回の一件はテレビ・ネット問わず、様々な媒体によって大きく取り上げられているのだが、その影響からか「所詮バスケ選手なんてこの程度の人間」、「頭悪くてもバスケってできるんだな」、「BリーグのBはバカのB」などといった、バスケ界全体への偏見交じりの批判も出てきているのだ。
バスケ界に身を置く選手たち、そしてそれを応援するファンは、少しでも競技を盛り上げようと日夜腐心し続けている。その期待に応えるように、日本代表は強豪オーストラリア代表相手に歴史的勝利を挙げる(6月29日)など、明るい話題を提供してもいた。
しかし、今回の不祥事によりこれまでの彼らの頑張りは全て水泡に帰し、逆に不祥事のことばかり聞かれる日々が訪れることになる。前述したような心無い批判にも、少なからず晒されることになるだろう。これがどれだけ歯がゆいことであるのかは想像に難くない。
日の丸を背負う4名が犯してしまった言語道断の狼藉。その代償は余りにも大きいと言わざるを得ない。
文 / 柴田雅人