勝間氏は一連の悪質タックル問題や、内田監督が謝罪会見で関西(かんせい)学院大学を『かんさい』学院大学と発言したこと、日大のスクールカラーであるピンクのネクタイを着用したことをメディアやネットユーザーから叩かれていることについて、
「関西学院大学の人とかアメフト界の人が論じるならわかるんですけど、それ以外の第三者があまりにもいじりすぎである。正義の鉄槌っていうのをかざしてガンガンガンガン殴っているわけです」
と指摘。続けて、
「イメージとして本当によくないのは、日大の監督がものすごく悪い人じゃないと納得しなくなっちゃっているんです。現状で。物凄く悪いところ悪いところを探して、追い詰めちゃうんです。
だから、日大の選手も会見でもすごく不安です。まだ二十歳で何かしらの理由でやってしまったところはあるんですけど、それに対してみんなから責められるということが非常に心配です」
と内田監督や日大選手をネットユーザーやメディアが「総攻撃」している現状に警鐘を鳴らす。さらに、苫米地英人氏も批判が日大の危機管理学部にまで及んでいることに触れ、
「危機管理学部って、警察官僚とかが先生になってる対テロとかのそういう学部が学校に出てるんですけど、メディア対策ではないので、こういう的外れな批判もズレていますよね」
とコメント。同氏もやはり行き過ぎた批判に、憤りのようなものを持っているよう。
一方、倉田真由美は「みんなで論じることは必要だったと思うし、悪質だしね。下手したら死んでいたかもしれない酷いタックルだから、喧々諤々でやるのはある程度必要」と持論を展開する。
武井壮は「ある程度必要だと思うけど、あんまりただただ叩くっていうことになっちゃうと。ネットがさ、独り言で言ってたことが表に出て、それが波みたいに襲いかかるでしょ。個人を潰したりとか、将来を潰したり。例えば監督も、監督を辞任することも充分な制裁だと思うけど、さらに理事まで辞めろとかね。どんどん大きくなって波になっちゃうのは…」
と、内田監督に対し「猛批判」が起こっている現状を憂いた。
「叩き過ぎ」という論調には一定の理解もあったが、ネットの反応は厳しい。勝間氏については「トンチンカンな発言」「まず前提として酷いタックルがあった」「世間が叩かなければこのようなことがずっと行われていたかもしれない。叩く意義はある」など、議論や叩くことは「必要なこと」という意見が飛び出し、批判の声が集まることになった。
謝罪時のネクタイの色や関西学院大学の言い間違えを咎めることについては、勝間氏の言うように叩き過ぎの感は否めず、同氏の指摘が「全くの的外れ」ではないものと思われる。
しかし、ルールを逸脱した悪質タックルが試合で行われていたこと、そしてそれが「監督の指示」によって行われていた可能性があるということは由々しき事態と言わざるを得ない。それをスポーツ界、日本国民全体で論じ、なぜ起こしてしまったのかを検証することは、やはり必要なことだろう。
いずれにしても、不祥事を起こしてしまった人物に対する報道姿勢やネットの反応については、勝間氏や武井のように「叩き過ぎ」「将来を潰しにかかっている」などの批判があるのもまた事実。報道やネットのあり方について、今後考えていく必要がある。