なによりもお酒が好きという彼女は、以前勤めていたお店で、常連客には遠慮なくお酒をねだっていた。「わかってて来てくれてると思ってたし、飲んでた方が、私もお客さんも楽しいでしょ」。彼女の人当たりのよさを見れば、払う方も納得していたことは想像できるが、実は「私、酔うと、まずはキス魔になるみたい」 というのが、客が断わらなかった本当の理由だったらしい。「よく店長から『ウチはセクパブじゃないんだから』って怒られてた(笑)。でも言われても、あんまり覚えてなかった」ため、彼女がお酒を止めることはなく、酒乱状態もエスカレートしていく。
仕事中に、「席でチュウしてたお客さんと一緒にトイレに入って、30分くらい出てこなかったこともあった…みたい。中でなにしてたのかも、トイレに行ったことも覚えてないんだけど」と、後で同僚や店員から教えてもらわないことには、記憶も定かではないような毎日を送っていたのだから、あるとき常連のひとりがテイクアウトを狙ってきたのは、当然の流れだったのだろう。
当時の店員はサリナさんの行状に呆れていたらしく、誰が止めるでもなく、彼女はお持ち帰られてしまうのだが、どういうわけか「そのときのことは、はっきり覚えてるの。ホテルに入ったことも、その後のことも全部。帰り道では、なんか怖くなって泣いちゃった」のだという。そんな出来事は、彼女にとって貴重な体験となった。
「それからきっぱり、仕事中は禁酒しようって決められたから、アレはアレでよかったのかも。あ、いいわけないか、そうならないために禁酒してるんだもんね(笑)」
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