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イチローはどこへ? 日本人メジャーリーガーの気になる去就

 MLBのレギュラーシーズンが終了した。

 今季は岩隈久志投手(33=マリナーズ)=15勝9敗、田中将大投手(25=ヤンキース)=13勝5敗、黒田博樹投手(39=ヤンキース)=11勝9敗、ダルビッシュ有投手(28=レンジャーズ)=10勝7敗と、4投手が2ケタ勝利を挙げたが、田中とダルビッシュは故障のため、不本意なシーズンとなった。

 ところで、日本人メジャーリーガーたちは、長期契約途中の田中、ダルビッシュを除けば、FAとなる選手が多く、来季はガラッと所属球団が変わる可能性がありそうだ。

 まず、投手だが、自己最多の15勝をマークした岩隈は2シーズンでの投球回が350を超え、ノルマを達成したため、来季の契約が自動的に更新された。年俸は700万ドル(約7億6100万円)。

 昨季途中から、レッドソックスの守護神となった上原浩治投手(39)は今季も64試合に登板するなどフル回転。6勝5敗26セーブ、防御率2.52の成績を残した。球団は残留を熱望しているが、上原は自身のブログで「来年、どこのチームになっても、また応援よろしくお願いします」と微妙な言い回し。来年4月で40歳となる高年齢は気になるところだが、クローザーで425万ドル(約4億6200万円)の年棒は格安。球団がどこまで、金額を上積みできるかが、残留するかどうかのポイントになりそうだ。

 日本人初の5年連続2ケタ勝利を挙げた黒田も、1年契約を終えた。黒田は「オファーがないと始まらない。なければ引くとき。いろんな選択肢があることは、野球人として幸せなこと」と意味深発言。黒田も来年2月で40歳を迎えるだけに、どの球団も獲得には慎重になりそう。年俸は1600万ドル(約17億4100万円)だが、メジャーで良いオファーがなければ、広島復帰の可能性も秘めている。

 松坂大輔投手(34=メッツ)は、先発もあったが、主にリリーフで起用され、34試合に登板。3勝3敗1セーブ、防御率3.89の成績だった。松坂は「自分は先発だという気持ちを消すことはできなかった」と話しており、先発起用してくれる球団を探すことになりそう。

 オリオールズからカブスに移籍した3年目の和田毅投手(33)はメジャー初登板を果たし、先発で4勝4敗、防御率3.25の成績を残した。来季は球団が選択権をもっているが、行使されるかどうかは流動的。

 和田同様、故障に苦しんだ藤川球児投手(34)は2年契約を終えた。15試合に登板し、0勝0敗0セーブ、防御率4.85の成績。藤川も球団が選択権をもつが、チームの期待に応えられたとはいえず、行使されるかどうかは微妙。

 レッドソックスの中継ぎ、田沢純一投手(28)は2年連続で71試合に登板。4勝3敗、防御率2.86の成績。1年契約で127.5万ドル(約1億3900万円)だが、同僚の上原同様、金銭的な攻防になりそうだ。

 一方、野手では最も気になるのがイチロー外野手(40=ヤンキース)の去就。今季、控えという位置付けで、起用法が定まらないなか、14年連続で100安打に到達。規定打席不足ながら、打率.283で、自己ワーストだった昨季の.262を上回った。メジャー3000安打まで、あと156本。2年連続プレーオフ進出を逃したヤンキースの若返りは急務。今季で2年契約が切れることから、残留の可能性は低い。ただ、なかなかトレードがまとまらなかった背景もあり、来季の所属先が決まるまで、時間がかかるかもしれない。

 ブルワーズからロイヤルズに移籍した3年目の青木宣親外野手(32)は故障のため、出場試合が減ったが、日本人野手で唯一規定打席に到達し、3年連続打率2割8分台(.285)の成績を残した。ブルワーズ時代に交わした契約は今季で終了。年俸は190万ドル(約2億700万円)と格安。年齢もまだ若いだけにこちらは、引く手あまたか…。

 メジャー3年目、ブルージェイズで2年目となった川崎宗則内野手(33)は、12年(.192)、13年(.229)と低打率だったが、課題の打撃を克服し、自己最高の打率.258をマークした。ジョン・ギボンズ監督は「戻ってきてほしい」と話しているが、川崎は「日本もアメリカも両方視野に入れている」とコメント。国内では古巣のソフトバンク、オリックスが興味を示している。

 2年間で1度もメジャーに上がれなかった中島裕之内野手(32)は、来季球団が選択権をもっているが、行使される可能性は低い。メジャー球団から良いオファーが届くとは考えがたく、日本復帰もありそうだ。

 ジャイアンツからレンジャーズに移籍した田中賢介内野手(33)は、今季一度もメジャー昇格を果たせず、出場機会を求めて、7月20日、自身の希望で自由契約となった。だが、獲得する球団は現れなかった。賢介も日本に戻ることを視野に入れるしかなさそうで、古巣日本ハムへの復帰が有力視される
(落合一郎)

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