キラキラ衣装に身を包み、世のティーンエイジャーたちをドキドキさせるのが彼らの使命。ところが、SMAP(解散)の出現以降は、ダサくて、キツくて、痛くて、汚いロケにも前のめり。今では、お笑い芸人とボーダレスだ。
ドームツアーを満員にできるほどの大人気グループ・Kis-My-Ft2は、SMAPの魂を継承する7人組。ステージではキレッキレのダンスを見せるが、冠バラエティでは一転して、残念な醜態をさらけ出す。フジテレビ系深夜バラエティ『キスマイ超BUSAIKU!?』では、それが顕著に表れる。
13年に『キスマイBUSAIKU!?』としてスタート。17年に現在の“超”(スーパー)が加わり、ディープでアダルトな内容にリニューアルした。毎回与えられたテーマに、キスマイ7人が「彼女のマイコ」を相手にした演技で応え、スタジオでモニタリングしている女性ゲストがジャッジして、ランキングが決まる。そのテーマは、「私のことどれくらい好き?と言われた時の対応」や、「人前でキスしようと言われた時の対応」など、男の真価が問われるものばかりだ。
そんな中、最年長の北山宏光がヤッてくれた。7月1日にオンエアされたゴールデン特番は、初の海外ロケとなった「サプライズデート対決」。米ロサンゼルスに滞在しているモデルでタレントのローラを楽しませるデートプランで、宮田俊哉と対決した。ローラを胸キュンさせた方が勝者となる。
北山は、体を動かすことが大好きなローラのために、ヤギとできるヨガ体験をした。四つん這いになった2人の背中の上を、悠々と歩く小さなヤギ。やや滑稽だが、インストラクターの指導は容赦がない。開いたローラの足の間に、北山の足を入れるよう指示。さらに、互いを見つめ合わせ、「キスして」と言ってのけたのだ。
これが織り込み済みのデートプランだったら……とローラはドン引き。現役アイドルが、テレビの企画に便乗して、あわよくばキスしようとした!?
結果、海外ロケ対決は、グループではアニメオタクで、ややキモ担当であるはずの宮田が勝利。オタクが奇跡を起こすという波乱の終幕となった。
バラエティスキルを研磨しつづけるキスマイ。“あわよくば”の二の矢三の矢が放たれるのは、時間の問題か……。
(伊藤由華)