私の個人的な意見はさておき、煙草の増税以来、喫煙できるスペースが極限するなど、喫煙者にとってはどんどん過ごしにくい時代になっていることは確かです。喫煙者の人に話を聞くと、「煙草が吸いたくてカフェに入ったのに全席禁煙で、なんのためにコーヒー代を払ったのかわからない」など、飲食店でも禁煙スタイルを取り入れている店舗がどんどん増えているようですね。全席禁煙とまではいかなくても、禁煙席が数席のみだったり、兎にも角にも、世の中煙草一本吸うのも一苦労、といったところでしょうか。
ですが、禁煙とは無縁という形態の飲食店も存在します。それこそが、まさしくキャバクラです。今日び、あんなにも堂々と煙草が吸えるのは、キャバクラと居酒屋くらいではないでしょうか。
尚、キャバクラで煙草を吸う場合は、キャバ嬢さんが「Myライター」で、火をつけてくれます。よってキャバ嬢さんたちは、自分自身が煙草を吸わなくても、必ずライターを常備しているものです。音大のピアノ科の学生さんたちが爪切りを常備している確率以上に、キャバ嬢さんがライターを所持している確率のほうが圧倒的に高いです。
この、「ライター」が理由で、キャバクラ勤めをしている嬢がいました。彼女は、容姿はかなりのハイクラスで、知的な会話も出来れば、くだけた下ネタトークもOK、よってかなり多くの指名客を抱えている超・売れっ子でした。昼間の仕事はしておらず、キャバクラ一本で頑張っているとのこと。ならば、銀座のクラブに移ったほうがよっぽど稼げるかと思ったのですが、彼女にはどうしても、銀座で働けない理由がありました。
いわゆる、「ママ」がいる店が窮屈なのかと思いきや、決してそうではないとのこと。では何が理由なのかと問いただすと、彼女が銀座で働けない理由は、ズバリ「マッチ」でした。銀座の、いわゆる高級クラブは、お客様の煙草に火をつける際、マッチを使う店が多いです。最近でこそ、ライター可のクラブも増えましたが、それでも老舗のクラブは、いまだにマッチを使っているパターンが珍しくないとのこと。彼女は、自分自身が煙草を吸わないためか、マッチで火をつけるのが苦手なのだそう。何度か練習したけど、やっぱり慣れず、たどたどしい姿を見せるくらいなら、気楽なキャバクラのほうが良いとのことでした。確かに、100円ライターでもOKだったりしますからね。とはいえ、実際には、リーズナブルな価格帯のキャバクラでも、100円ライターを使っているキャバ嬢さんはあまり見かけないように感じます。各々、それなりに可愛らしいデザインのライターを持っているようです。(キャバクラ研究家:菊池美佳子)