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永田町血風録 民主党代表選は“鳩山のまやかし”

 民主党はやっぱり小沢一郎の殻を破れなかった。そして登場した代表は、その小沢の“傀儡(かいらい)”といわれる鳩山由紀夫であった。

 「もう民主党の先は見えているよ」
 もう一人の代表候補だった岡田克也を推した民主党の中堅議員がいみじくもこう言った。
 今回の民主党代表選挙は投票総数220票で、鳩山が124票、岡田が95票という結果となり、たった一人無効票を投じた議員がいた。
 今回の民主党の代表選は、小沢がいつものように「オレは(代表を)辞めた」と投げ出したことから始まった。小沢への西松建設からの違法政治献金疑惑が、まだはっきりと責任説明が果たされていない状況で行われた。
 「幹事長だった鳩山が間もなく行われるであろう衆院選で国民から手厳しい批判が下される前に、小沢に代表から退いてもらい、国民の目から西松建設問題をそらすために急きょ、代表選挙を行ったのだ」(政界アナリスト)

 だから、民主党の代表選で鳩山はひと言も西松問題に言及しなかった。自民党の執行部は「あれは鳩山のまやかし」と言い、「総選挙前に党首討論をやり、西松問題を国民の前にもう一度さらけ出そう」としたもくろみは、見事に肩透かしを食らわされた。
 ただし、「碁や将棋と同じように先を読んだほうが勝ちということになると、民主党は鳩山代表でよかったよ」とは自民党の某幹部。結果オーライに期待しているふしがある。
 だが、自民党はそんな甘いことばかり言ってはいられそうにない。首相・麻生太郎を補佐しなければならない官房副長官・鴻池祥肇が、週刊誌に女性(愛人)同伴の温泉&ゴルフ旅行をしたと暴かれた。今年初めにも参院議員宿舎に女性を宿泊させたことをすっぱ抜かれたが、今回はその旅費は国会議員にだけあてがわれている無料の「JRパス」を使ってのものだった。この不祥事で鴻池は即刻、官房副長官を辞任した。
 「言語道断だ。それも不倫旅行というから開いた口が塞(ふさ)がらないよ。麻生は自分を支えてくれる人物を厳しくチェックする意識が欠如していた。麻生内閣になって、大臣を含め内閣の主要人物が何人、辞めていったんだよ」(前出・政界アナリスト)
 定額給付金にしても、国民の懐を潤すためのものと麻生は言うが、その給付金を受け取れない国民もいるといわれる。政府はもっとチェックすべきであり、野党も、それを追及するくらいのことをやってもらいたい。
 民主党が代表選を行っている間、他の野党各党は傍観するに等しかった。
 国民生活に重きを置くという与野党共通の公約は、どうもこのところ空念仏になっている。せめて鳩山くらい、小沢の殻から抜け出して政府与党と対決してみせてくれ!!(文中敬称略)

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