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キャバ嬢が生まれる瞬間(77)〜新年のメールが欲しかった優実〜

真田優実(27歳・仮名)

 私は年明けに送られてくる“あけおめメール”の数を誰よりも気にしている。大袈裟かもしれないけど、あけおめメールこそが、その人間としての価値が反映されているんじゃないだろうかとまで思っている。そんな私だから、年が明けて、のんきに新年を祝っていることなんてできない。毎年、ひたすら携帯とにらめっこしてメールを待ち続ける。にも関わらず、いつもほとんどメールが届かなかった。

 友達が少ないわけじゃない。知り合いの数はそれなりにいるし、LINEの登録数は200人くらい。なのに誰からも届かない。届いても2、3通でガッカリしていた。たしかに自分から「あけましておめでとう! 今年もよろしく〜」と送れば、大体の人が返してくれるよ。でもそれも面倒だし。向こうから送られてこそ、存在が忘れられていないということなのだからね。芸人のカラテカ入江さんは、毎年、数百人規模の知り合い、社長、テレビスタッフ等に連絡して「おめでとう!」と言うらしい。そこまでしたら逆に凄いと思うけど、私にはマネできないな。

 それで昨年、バイトを探している時に思いついたのがキャバクラで働くことだった。キャバクラだったらお客さんとメールをたくさんするって聞くし、お正月になったらメールがいっぱい来て、もう惨めな思いをしなくてよくなるんじゃないかって考えた。そのおかげで今年は『あけましておめでとう〜!』『またお店に会いにいくからね〜』ってメールがたくさん来たんだよね。思わず『私の出勤日は○日と○日と…』みたいに返信しそうになったけど、あからさまな営業メールっぽくなるから、今回だけはやめておいた。来年もたくさんメールが来るといいな〜。

(取材/構成・篠田エレナ)

写真・Sally M

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