そのひとつが京都で行われる「シンザン記念」で、7年前はその年のダービー馬タニノギムレットが優勝。アドマイヤオーラが女傑ダイワスカーレットを破って優勝したのは、つい2年前のことです。今年はやや小粒な印象もありますが、楽しみな馬が出てきました。モエレエキスパートがそれです。札幌2歳Sでしぶとく3着。優勝馬はクラシック最有力候補のロジユニヴァース。ラジオNIKKEI杯2歳Sを圧倒した馬です。すでにキャリア7戦のエキスパート。自在に動ける器用さも兼備。現時点での総合力はメンバー中一番と見て、◎と予想しました。
さて、中山では、6F戦からマイル戦へと衣がえされた3歳牝馬による「フェアリーS」。GI・阪神JF組が参戦してきましたが、3歳牝馬戦線は、まだまだヤブの中の状態。で、狙いは関東馬。今週は変則開催の直後で、関西馬は木曜追い切りをして、関東に長距離輸送。3歳牝馬にとっては、マイナス要因になる恐れがあるからです。
そこで、イキのいい関東馬の中にあって、とびっきりなのが、新馬を勝ったばかりのアイアムネオ。480キロ台のアカ抜けた馬体。とにかく中山のデビュー戦が圧巻でした。中団を追走し、直線で外に出すと、軽く仕掛けただけで、弾けるように先頭に立ち、後続に3馬身差。先頭に立ってからは追ったところなしの余裕しゃくしゃくの独走劇。おそらくビッシリと追っていれば、1分36秒台はクリア。それでも、ラスト2Fが11秒5→11秒8。持ったままで11秒台のスピードは、ただ者ではない印象です。
1度使われたことで、さらなる良化が期待できそうですし、実際、直前は美浦のWコースで、シンザン記念出走のモエレエキスパートとがっぷり四つの迫力の追い切り。文句なしに前走以上の状態と判断。新馬戦と同じ2度目の中山のマイル戦。今回は吉田豊騎手が自厩舎の馬に騎乗する関係で藤田騎手にバトン。楽しみです。