初開催となるこのライブは親子のどちらかが公式ファンクラブ「ANGEL EYES」会員であれば参加できるというもので、ライブの演出やグッズのプロデュースをメンバーの佐々木彩夏が担当。会場内はサーカスをイメージした装飾が施され、ピエロや大道芸人、バルーンアート、着ぐるみなどの演出、記念撮影やぬり絵などのアミューズメント施設の設置、動物の名前を付けたわかりやすいエリア分けなど、ライブ本編以外でも親子で楽しめる要素がたっぷり用意された。
ライブは二部構成になっており、第一部はゲストのお笑いコンビ・ブルーリバーを交えた芝居からスタート。何をやってもうまくできないポンコツ5人娘(ももクロ)をサーカス団の団長(青木淳也)が叱り、代わりにスカウトしてきた大男(川原豪介)がリンゴを片手で握り潰したり、ホースでプリンを吸ったりする芸を披露する。これに高城れにも挑戦するのだが、「ももクロのダイソン」高城は初めてとは思えない吸引力で会場を沸かせた。さらに“うたのおねえさん”のなおちが加わり、「きらきら星」「かえるのうた」「もりのくまさん」といった童謡を観客と一緒に振り付きで歌唱。ももクロがステージを降りて客席内のお立ち台でパフォーマンスすると、客席の子供達は最高の笑顔と声援を送った。その後はももクロナンバーも披露され、「みてみて☆こっちっち」以降は再び客席内を移動。さらに「Chai Maxx」「ココ☆ナツ」では佐々木による振付レクチャーもあり、曲中では観客がメンバーと一緒に踊る一幕もあった。
休憩を挟んで第二部に突入すると、ももクロは「行くぜっ!怪盗少女」からライブを再開。「ツヨク ツヨク」「猛烈宇宙交響曲・第七楽章『無限の愛』」「サラバ、愛しき悲しみたちよ」「Link Link」など人気ナンバーを連発し、会場は前日に福岡県・大宰府政庁跡で行われた「水城・大野城築造 竈門神社創建1350年 九州国立博物館 開館10周年 日本遺産認定記念 ももクロ男祭り2015 in 太宰府」にも負けない盛り上がりを見せた。MCでは子供達の声援に対してメンバーが「カワイイ声がたくさん聞こえてくるね!」「連れて帰りたい!」と笑顔で語る場面もあった。また来場者の中には最年長で86歳のお母さんがおり、ハッピを着てライブを楽しんでいる様子にメンバーも驚きを喜びを隠せない様子だった。
そしてアンコールのラストナンバー「走れ! -Z ver.-」では、再びももクロが客席内を練り歩き、最後は大道芸人やブルーリバーらもステージに上がって一緒にサイリウムを振って盛り上げた。最後はライブ演出に挑戦した佐々木が「楽しんでいただけましたか? 本当にゼロからのスタートで未熟なところもあったんですけど、いろんな皆さんやメンバーの協力があって最後までやることができました!」と、初開催の「親子祭り」について嬉しそうに感想を述べて、2時間以上におよぶライブを締めくくった。
Photo by HAJIME KAMIIISAKA