そんな植野に続けとばかりに、今注目されているのは、マテンロウのアントニーだ。奇しくも、デニスと同期である。
現在23歳で、東京都板橋区在住。父はアメリカ人で、その昔は、黒人ボクサーとして活躍していた。しかし、アントニーが3歳のとき、逝去。再婚相手は純粋な日本人で、寿司職人だった。
これが、その後のアントニーの人生を、大きく狂わせた。おもしろ劇場の開演である。
幼稚園時代はすでに、両親が日本人。しかし、本人の身体能力はアメリカ人なので、小学生の低学年で、かけっこはぶっちぎりのトップだった。
地域の少年野球に目をつけられて、小3でスカウトされた。入部した翌日に言いわたされたのは、「4番でピッチャー」。緊張のままバッターボックスに立つと、監督は外野全員に「下がれ!」と指示。河川敷での練習試合で、下がりすぎたレフトは川に落ちてしまった。これでついたあだ名は、「レフト殺し」だった。
そんなアントニーの風貌にホレこんだのは、ザ・ぼんちのおさむ。ブルース好きであるおさむは、黒人のアントニーを見て「本物だ!」と思い、食事に招いた。しかし、当の本人は、英語を話せない。しかも、人生初の大阪2日目で風邪をひいており、期待を大きく裏切った。
中学時代には、あまりにも英語ができないため、英会話教室に通う決意。しかし、教室に入った瞬間に先生と勘違いされ、全員に起立されて、礼をされたアントニー。掘るとまだ、爆笑実話が出てきそうだ。
次回も注目ハーフ芸人を紹介しよう。(伊藤由華)
*画像はアントニーTwitterから https://twitter.com/hsa199029