坂井さんは昨年6月に子宮頚(けい)がんを患い、1度は快方に向かったものの、肺転移が認められ、今年4月に再入院。今月26日早朝、入院先の東京・信濃町の慶大病院の非常階段から転落し、後頭部を強打したことが原因だった。警視庁四谷署によると、坂井さんは肺がんで入院していた5階建ての慶大病院1号棟にある非常用らせん階段のスロープから転落。駐車場のコンクリートで後頭部を強打し、あおむけに倒れているところを、26日午前5時40分ごろに通行人に発見されたという。
転落時の目撃者がいないため、四谷署は事故と自殺の両面で調べているが、この事故は謎に包まれている。
所属事務所の説明では「最近の日課だった散歩を終えて4回の病室に戻る途中、前日の雨の影響で足を滑らせた」としている。しかし、スロープの床から手すり上部までは約1.2mの高さがあり、足を滑らせて転落するというのは不自然。四谷署も、手すりを乗り越える形で転落したとみており、詳しい経緯を調べているが、階段のスロープから地上まではわずか3mしかなく「この高さは自殺で飛び降りる高さではない」とある捜査員が話すように、事故とも自殺とも言いがたい謎の包まれている。
本紙にコラム「芸能斜め切り」を連載している芸能評論家・肥留間正明氏は自殺の可能性が高いとみている。
「私自身、これまで何度かがんに関する本を作り、いろんな取材をしてきたのですが、患者本人ががんの再発を知ると、本当に精神的にがっくりくるものなんです。坂井さんもご自身で子宮から肺への転移を知っていらしたようなので、相当精神的にダメージが強かったのではないでしょうか」