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中居正広が親友のためにギャラなしで出演した映画とは

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 木村拓哉と長澤まさみの初共演映画『マスカレード・ホテル』が、現在公開中だ。あるシーンに、ファンが注目しているという。ホテルのフロントにいるエキストラを探すためだ。グレーのハットをかぶり、コートを着たエキストラ・大竹さんの正体は、明石家さんま。昨年正月に放映された『さんタク』(フジテレビ系)で撮影現場を見学→エキストラ出演が急きょ決定して、隠れたレアキャラとなったのだ。

 元SMAPでは、このような親友枠で映画に“ゼロ円出演”してしまうパターンが、かつてもあった。中居正広だ。中居と木村といえば、グループ時代は同い年の最年長。編入した高校が同じで、一緒に編入試験を受け、卒業した仲でもある。
 スポーツ新聞の芸能記者が振り返る。

「中居くんが親友と呼ぶのは、中高時代の地元の友だち。芸能界の友人は極端に少ないですが、そんな中でも仲がいいのは、みんな年上で、20年来の付き合いとなる大物ばかり。今は亡き元俳優の今井雅之さんも、そのひとりでした」

 中居と今井さんは、中居主演の『味いちもんめ2・京都編』(テレビ朝日系/96年)をきっかけに接近した。撮影時の最初のほうは、反発。ケンカに発展したこともあったが、歩み寄ってからは親友と呼べるほどの間柄になった。今井さんが大腸がんに罹患した際、芸能人でいちばん最初に打ち明けたのが、中居。病魔に打ち勝つことができず、この世を去るまでのおよそ19年間、2人は親友だった。

 16年5月28日に公開された映画『手をつないでかえろうよ〜シャングリラの向こうで〜』に、中居はボラティア出演を果たしている。企画・脚本を担当した今井さんが主演した舞台の映画化で、本来は、今井さんの主演作となる予定だった。ところが、前年5月28日に死去。そこで、今井さんの恩師である奈良橋陽子監督が映像化に踏み切って、今井さんの命日に公開することを目標にして、中居にラブコールを送ったのだ。

 プロの役者である中居は当時の現場で、驚きの連続だった。キャスト・スタッフの大半が、映画に初めて携わった素人だったからだ。フリーター、役者のタマゴばかりで、学祭の自主映画さながら。そんな中、中居が10代のころに出演したドラマ『学校へ行こう』(フジテレビ系/91年)のスタッフが、プロデューサーを買って出ていた。すでに業界の大御所となっていた彼も、中居と同じく無償で協力していたのだ。

 中居といえば先週、およそ8年続いた『中居正広の身になる図書館』(テレ朝系)が3月いっぱいで終了する旨の報道が出た(すでに新番組が内定)。それでも、今なお、国民にとってなくてはならない存在であるのは確か。繋がりを重んじて、仲間のためにひと肌脱げる男気が、そうさせているのだろう。
(伊藤由華)

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