松本の父親は大衆演劇「新青座」の座長で、自身も舞台俳優を目指していたが、病気の為降板。そんな時に知人の勧めで1988年に赤塚不二夫原作・TVアニメ『新・おそ松くん』のオーディションを受け、チョロ松役を射止め声優デビューを果たす。更に翌年は、小林よしのり原作・『おぼっちゃまくん』の貧保耐三こと「びんぼっちゃま」を好演、子供たちの間で人気を博す。だが本人は主人公を射止められないなら声優を辞めようかと考えていたそうだ。しかし1991年TVアニメ『絶対無敵ライジンオー』主人公・日向仁役に抜擢され、更にその翌年には「勇者シリーズ」・『伝説の勇者ダ・ガーン』主人公・高杉星史役を務め、人気声優の仲間入りを果たす。
そして1997年にスタートした『ポケットモンスター』シリーズの主人公・サトシ役が世界的に有名となる。少年役以外にも、『ガンバリスト!駿』ヒロイン・相楽まり子役や、『逮捕しちゃうぞ』葵双葉役などの妖艶な役もこなす。また、洋画の吹き替えも多く担当しており、話題作や有名俳優の吹き替えもする実力派である。
歌唱力にも定評があり、アニメソング界の帝王・水木一郎が発起した「JAM Project」に参加し、数々の名曲を残す。(2008年4月、JAM Projectの活動を一時休止。)また、ソロでは女性初で『仮面ライダー龍騎』のOP『Alive A life』を担当した。前述した、『めざせポケモンマスター』に収録されたシングルは、純粋なアニメソングとしては異例の180万枚、ないしは200万枚を売り上げるミリオンセラーを叩き出した。
声優としては顔出しの仕事も多く、過去には『クイズ!ヘキサゴン』などのバラエティ番組、舞台への出演、そしてアリコジャパン(現:メットライフアリコ)の終身保険のCMに松本本人として顔出し出演するなど、マルチタレントの立ち位置になりつつある。