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フィギュアメーカーの海洋堂 新ブランドはカプセル機で挑戦

 1999年より発売され、“食玩ブーム”を巻き起こしたチョコエッグ。フルタ製菓から発売されていたこのチョコのオマケフィギュアを、02年まで担当していたのがフィギュアメーカの海洋堂だった。その海洋堂が実に10年以上の歳月を経て、チョコエッグフィギュアの正当な後継となるフィギュアブランドを今月の20日から展開する。ブランド名は「カプセルQミュージアム」。

 今回は、チョコエッグ時代にヒットした動物シリーズのカプセル版である「動物コレクション」以外にも、「岡本太郎アートピース集」、「恐竜発掘記ティラノサウルス」など、合計3シリーズを同時展開予定で、価格も「岡本太郎アートピース集」の一回400円を除けば、カプセル販売としては一般的な一回300円。気になるのは、チョコに付くオマケではなく、フィギュアそのものを全国のカプセル販売機で売り出す予定だということ。これは、現在のフィギュア業界では異例のことといえる。

 「カプセル販売機でのフィギュア展開は、現在では採算をとるのが難しいといわれています。大きな理由はフィギュアの彩色を委託していた中国の彩色職人の人件費高騰で、10年前と比べて人件費が倍以上になってるからです」(模型業界誌編集)

 業界関係者が語る通り、現在のカプセル販売で新ブランドを立ち上げる場合、高い彩色技術が必要なフィギュアでは、もやは採算をとるのは不可能ともいわれている。

 「海洋堂の社長は、このブランドをカプセルで展開する理由を、“スーパーなどでこんなハイクオリティーなフィギュアが置かれているのが重要だ”と語っていました。海洋堂にはもっとフィギュアを一般の人に身近な文化として浸透させたいという目標があります。今回もその挑戦の一つかと思います。もちろん、ただ試みただけではなく、勝算も考えてのものでしょう。現在、カプセルフィギュア市場には、大きな競争相手がいない。完成度の高いフィギュアを作れば、評価を得る確率は非常に高いはずです」(同)

 このシリーズが成功すれば、それこそチョコエッグの時のような、空前のブームとなるかもしれない。常に実験的な試みで業界を引っ張ってきた海洋堂の新たな挑戦に期待したい。(斎藤雅道)

※画像は海洋堂のHP

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