元PRIDEヘビー級王者のヒョードルと、約そ3年前にヒョードルの自宅のトレーニング施設で一緒に練習経験があるというゴリアエフ。世界最強の男と実際に肌を合わせ「俺はヒョードルよりも強い」と実感したという。総合格闘技界ではまだ無名に近いが、「ヒョードル仕込みの技もある」と不敵に笑う姿は五味撃破の自信に満ち溢れていた。
1・4年明けイベントでのライト級王者決定戦への出場が内定している五味にとって、絶対に負けることが許されない一戦。それだけに、当初は“かませ犬”と見られていたゴリアエフに、大物感が漂い始めた。
「チャンスがあれば挑戦したい」。その胸にはタイトル戦を五味から強奪する野望も秘めている。“氷の拳”とも評されるヒョードルをしのぐ得意の左パンチで狙うはKO勝利。磐石と見られた五味の勝利に、黄信号が点滅し始めた。