5月28日に予定されていた広島戦(マツダ)が降雨中止となり、6月17〜20日の予備日に組み込まれることになった。栗山英樹監督は、この順延された広島戦で、大谷を先発させることを示唆した。
セ・リーグ本拠の試合では、指名打者制は使えないため、投手も打席に立たなければならない。投手の打順といえば、下位打線が定番だが、栗山監督は「5番投手とかあるかもしれない」と明言した。
当初、ローテーションの関係で、大谷がセ・リーグ本拠試合で先発する予定はなかったが、広島戦の雨天順延で事態が変わった。
大谷は23日のヤクルト戦(札幌ドーム)で、プロ初先発。5回を2失点に抑え、まずまずのデビューを果たした。次回先発は中8日で、6月1日の中日戦(札幌ドーム)となる予定。その後は当面登板の予定はなく、休養十分で広島戦に臨む。
ここまで、大谷は打席が少ないながら、43打数14安打0本塁打3打点、打率.326と、打撃でも非凡なセンスを見せている。14安打中、7本は2塁打で長打率は.488と、チーム内でもトップクラス。高校時代からのライバル・藤浪晋太郎との初対決となった26日の阪神戦(甲子園)では、プロ初の5番に座り、3打数2安打で藤浪に打ち勝った。
大谷は「打席に立って塁に出た後の投球は難しいと思う。やりながら勉強していきたい」とコメント。
これまで、二刀流にチャレンジとはいっても、同じ試合で両方にトライすることはなかった。高校野球さながらの「5番投手」が実現すれば、「本当に二刀流が可能なのか?」とのひとつの答が出ることになりそうだ。
(落合一郎)