8月1日より、ソフトバンクは、固定料金でインターネット通信が使い放題になるサービス「ウルトラギガモンスター+(プラス)」を宣伝するCM「真夏のバッキャロー篇」を放送。神田沙也加の歌う「真夏のバッキャロー」をバックに、吉沢亮と広瀬すずがカップル役を演じている本CMは、通信制限により「出会えなくなってしまった」悲哀をコミカルに描く内容で、話題を呼んでいる。
本CMでは通信制限により、映像がカクカクと処理落ちする模様が効果的に使用されているのだが、その処理落ちがあまりにリアルなため、「テレビが壊れた」と勘違いする視聴者が多くおり、ネットでは「心臓に悪い」「CMの演出として失敗している」といった批難の声が多数投稿されているのだ。
確かに、CMでは左下に「※CM上の演出です、」と小さくテロップ表示されているものの、あまりに小さすぎるため「気づかない」という声も多い。その一方、電気通信事業者にとって永遠の問題でもある「通信制限」を真正面からパロディ化した内容に「ユニーク」との評価も見られ、「印象に残るいいCMだと思う」「サービスの売りがよくわかる」と賛意も上がり、受け手によってその印象は大きく違うようだ。
今回のような「テレビが故障した」と疑われるような演出は、昭和の時代はバラエティ番組などでしばしば行われていた演出だが、平成に入ってからは視聴者からのクレームが殺到するようになり、現在ではあまり使われなくなっている。
そんな中、2015年に放送された特撮ドラマ『仮面ライダーゴースト』(テレビ朝日系)にて、音を奪う能力の敵怪人が登場し、キャラクターたちのセリフやBGMがテレビから聞こえなくなるという実験的な演出を行ったことがあり、こちらも当時「テレビが壊れた!?」と物議を醸したことがある。
「ユニークなCM」か、ただの「悪ふざけ」か……。インパクトのあるCMを作っていくのも大変である。