「例えばナイナイ岡村隆史が'13年から『なるみ・岡村の過ぎるTV』(ABC)を始めた。また、ダウンタウンの松本人志が昨年10月から『松本家の休日』(同)に出演するようになった。地方ではキー局のレギュラーを脅かす存在になっている」(放送作家)
一方、若手芸人も負けてはいない。人気お笑いコンビのアンジャッシュ(『白黒アンジャッシュ』=チバテレ)やバナナマン(『オトナ養成所 バナナスクール』=東海テレビ)、千原ジュニア(『千原ジュニアのヘベレケ』=前同)らもローカル局に進出し人気を獲得している。
ではなぜ、東京のキー局で十二分に稼げる実力派芸人が、あえて地方局に足を運ぶのか。
「ギャラの高さです。意外ですが、地方局にとっては看板番組になるため、キー局以上の出演料を支払うところが大半なんです。ちなみにABC、読売テレビ、関西テレビなどの準キー局ならゴールデン&プライム帯で1本150万以上なんてザラ。いまやキー局の1.5倍から2倍の金額になる場合が多い」(制作会社プロデューサー)
加えて芸人らにとっての精神的な満足度も非常に高いという。
「キー局と違い、自由に番組で発言し、ロケなどもやりたいことができる。その満足度たるやギャラの比ではないかもしれません」(芸能プロ関係者)
地方局隆盛の兆しは始まったばかりだ。