この日、番組では、国際芸術祭「あいちトリエンナーレ2019」内の企画展「表現の不自由展・その後」が、脅迫などにより中止になった問題を紹介。6日には、芸術祭に参加したアーティスト72人が、連名で抗議の意を表明するなど大きな問題となっているこの問題だが、同番組では、憲法学者の木村草太氏や日大法学部教授の福田充氏を迎え、展示中止に否定的な見方がなされていた。
そして、話を振られた玉川氏は、展示中止に対し、「先進国として恥ずかしい」ときっぱり。その後、「芸術展、芸術祭ってことだけで捉える側面以上の側面があってしまったな、ってところがあったと思う」と話し、「背景とか別にして、独自の芸術的価値というものがあると僕は思うんですよね」とコメントしていた。
さらに玉川氏は、ナチス・ドイツのゲルニカ爆撃をテーマとしたピカソの『ゲルニカ』を引き合いに出し、「当時、あれをドイツで展示したら、あれはドイツではとてもじゃないけど受け入れられなかったと思う。ところが、今になってあの作品はピカソの代表作であって、芸術的価値が高いことはドイツの人でも当たり前に認めてること」と分析。その上で、今回、慰安婦像をモチーフにしているとされる「平和の少女像」について、「この像に問題があるわけじゃなくて、この像がどういう風に使われてるかっていうところに、日本人がすごく反応してるんですよね。でも、実際に像を見た時に、背景にある憎しみとかヘイトと、ここに存在する像とのギャップを感じられるかもしれない。それが芸術の意義なんですよね」と言い、「ヘイトみたいなものによって、芸術祭自体が潰されてしまうのは非常に恥ずべきことと思う」と批判を展開していた。
しかし、この発言について、ネットからは「慰安婦像だけだったらこの理論通じるかもしれないけど、昭和天皇の写真燃やすのはどうやったって芸術とは思えない」「先進国だからこそヘイトにつながる展示は中止するのが筋」「いま現在政治的プロパガンダとして利用されているものを、その政治的メッセージを除外して芸術性を見い出そうとするのは無理がある」という批判の声が殺到している。
「さらに、この直前には、ワシントンに留学している日本人留学生が、留学先の高校のロゴにきのこ雲が使われているとして、動画で問題提起し、現地の高校生から称賛が集まったことを取り上げ、玉川氏は『意見を受け入れた高校生たちの方を僕は称賛したい。自分たちが誇りに思ってることを否定されたわけですよ? どっかの国だったら“反米だ、出ていけ”って言うような人が湧き上がってくるようなことだと思う。これが、僕は先進国だと思う』とコメント。『表現の不自由展』のコメントとは対となっており、暗に日本を批判するようなこの言葉にも、批判が殺到しました」(芸能ライター)
「表現の不自由展」騒動は、今後も余波を広げそうだ。