-
レジャー 2006年11月14日 15時00分
マイルCS ダンスインザムード マイル+藤沢和師+武豊=必勝
19日に京都競馬場で行われる「第19回マイルCS」(GI 芝1600m)で抜群の強さを誇るのが、常勝軍団・藤沢和厩舎。今年はダンスインザムード(牝5歳)で、同レース5勝目を目指す。天才・武豊騎手とのコンビ復活で、桜花賞、ヴィクトリアマイルに続く3つ目のGIタイトル獲得を目論む。マイルCSの勝利の方程式を知り尽くした指揮官の秘策とは? JRAで行われている芝の短距離(1200-1600m)GI9Rを完全制覇、通算13勝を挙げている藤沢和厩舎。なかでもマイルCSは史上最多の4勝をマークしている。 今年、送り出すのはダンスインザムード。天皇賞・秋は6着に終わったが、桜花賞、ヴィクトリアマイルとGI2勝の1600mで巻き返しを期す。 「前走は前半いい感じで行っていたのに、坂を上がってから、急に手応えが怪しくなった。デキは良かったんだけど…」と首をかしげる葛西助手。ただ、勝ったダイワメジャーには理想的な流れだったことも確か。負けたとはいえ、強力メンバー相手に0秒5差、5着スイープトウショウとは半馬身差なら、悲観する内容ではなかった。 幸い反動はなく、中間は好気配。10日に行われた1週前追い切りはモヤのため、動き、時計とも確認できなかったが、「疲れはないし、順調にきているよ。使ってきている馬だから、もうそんなにやらなくても大丈夫」と同助手。藤沢和師も「15-15程度。予定通りですよ」と笑顔を見せた。 マイルCSは過去2年、(2)(4)着と上位争いを演じてきた。さらに今回は桜花賞でコンビを組んだ武豊騎手に鞍上強化される。「落ち着きが出たし、カイ食いもおう盛。去年よりいい状態で出られるのは間違いない。1600mは上手に競馬をしてくれるし、乗り役さんも頼りになる。今年いっぱいで牧場に帰る馬。頑張ってほしい」と同助手。有終の美をGI制覇で飾るシーンは十分だ。
-
レジャー 2006年11月13日 15時00分
マイルCS メジャーGI連覇だ
今週は京都競馬場で最強マイラー決定戦「第23回マイルCS」(GI 芝1600m 19日)が行われる。注目は前走の天皇賞・秋で、2つ目のGIタイトル奪取を成し遂げたダイワメジャー(牡5歳、美浦・上原厩舎)だ。陣営は指揮官の上原師を筆頭に超強気モード。1987年のニッポーテイオー以来となる天皇賞・秋→マイルCSの2連勝達成に向け、準備は整っている。 天皇賞・秋を制し、古馬チャンピオンに輝いたダイワメジャーが、返す刀でマイル王者の座に挑む。 デビュー戦(2着)のパドックで緊張のあまり、寝転んで動かなくなってしまったのは、有名な話。「神経質で環境が変わるとすぐ下痢をした」(上原師)と言うほど、精神的にひ弱だった馬が皐月賞を勝ち、その後はノド鳴りで競走生命の危機に陥りながらも、古馬の頂点を極めた。「本当にえらい馬だと思う。でも、これでも、ようやく本物になってきたかなっていう感じなんだ」と師は発展途上を強調する。 前走後はジャパンC参戦も視野に入れていた。「天皇賞の内容から、あと2Fの延長はこなしてくれそうだし、充実しているときに強い馬にぶつけてみたいという気持ちはあった。中3週のローテーションもいいから」(上原師)。結局、距離適性の高いマイルCSに向かうことになったが、「もともと秋に復帰したときから、最大目標にしていたレースだから、中2週でも何の問題もない」と師。「これから、まだまだ良くなる馬だしね」と来年のJC挑戦に含みを持たせた。 もちろん、中間は順調そのもの。激走の後だが、疲れはなく、連日、元気いっぱいの動きを見せている。「とにかく元気が良すぎて…。だいぶ大人になってきたけど、まだ風の強い日などは気を許せない。天皇賞馬が落ち葉1枚に驚いていては困るんだけどね。大型馬でパワーがあるから、毎日、3人、4人がかりだよ」と師は笑顔で話す。 昨年は直線で早めに先頭に立ち、そのまま押し切るかに見えたゴール寸前、ハットトリックの大外強襲にあってハナ差2着と涙をのんだ。「悔しいけど、よく粘った」と師。3着ラインクラフトには1馬身差をつけており、スピード上位を証明してみせた。 そして、今年は大きな援軍を得た。「乗り役さんが手の内に入れてくれているから」と師が全幅の信頼を置く安藤勝騎手が今回も手綱を取る。毎日王冠、天皇賞・秋と完ぺきな騎乗で勝利に導いた同騎手は「切れ味はないが、平均的な脚を長く使える馬。瞬発力勝負にならなければチャンス。そのためには自分から動いていける外めの枠がいい」とGI連覇にシミュレーションもばっちりだ。 「当日輸送だと減る傾向にあるが、関西は前日に運んで1日置いておくから、ふっくらした馬体で出せる。叩き3戦目で状態もベストでいけそうだし、間違いなく去年より力をつけているからね」と力強く締めた師。その顔は自信にあふれていた。
-
レジャー 2006年11月11日 15時00分
GIエリザベス女王杯 藍子 ヤマニンシュクル ワタシのムチで勝たせてみせる!!
12日は最強牝馬決定戦の「第31回エリザベス女王杯」(GI 芝2200m)が京都競馬場で行われる。女優の佐藤藍子は「今週こそ的中を!」を合言葉に、ヤマニンシュクルに自信の◎を打った。シュクルの父であるトウカイテイオーが大好きだったという藍子は、今年、北海道の社台スタリオンステーションを訪れた際に、シュクルの父から愛娘の必勝情報を聞き出していた? 今年の最強牝馬決定戦は、5連勝中の無敗の3歳女王カワカミプリンセスと、男馬相手にも勝利を収めてきた女傑スイープトウショウの新旧女王対決が見もの。若い娘VSお局様の対決は、女の意地が激突して歴史に残る名勝負になるでしょう。 でも、忘れてはいけない。女王はもう一頭います。03年の阪神JFを制して2歳女王に輝いたヤマニンシュクルです。 今回、単勝でぜひ狙いたいと思っています。私は現役時代のトウカイテイオーが大好きだっただけに、その産駒には思い入れが強いんです。現役時代に3度の骨折を乗り越え、1年ぶりとなる有馬記念(93年)で見事に復活Vを決めるなど、感動のドラマを演出したときは「何だ、この馬は!?」とびっくりしたことを今も鮮明に覚えています。 最近は中央でこそ活躍馬が目立ちませんが、まだ地方では頑張っていますし、川崎競馬場に母と行ったときにはテイオーの仔で単勝約4000円の馬券をゲットした経験もあるので、初的中はテイオーの仔に託します。 今年は牧場でそのテイオーに実際に会って、直に触れる機会もありましたが、そのときにテイオーは愛娘が女王になることを信じて疑わないような瞳をしていました。中山牝馬S勝ちや、クイーンS2着など、父の思いに応えるように、かつての輝きを取り戻しつつもあるので、きっと勝利を飾ってくれるはずです。 馬連の軸もシュクルにしたかったのですが、牡馬相手のGIでも勝利を挙げているスイープトウショウはやっぱり強いのかな、と。よく牝馬はアテにしづらいというけど、この馬にその言葉は当てはまらないと思う。外せないと思うので、スイープを馬連の軸にします。 相手にはもちろんシュクルを。5連勝で秋華賞を制した姿を見ても、やっぱり強いと感じさせたカワカミプリンセスを押さえで。秋華賞でも狙ったソリッドプラチナムはもう一度狙いたい一頭。確かに秋華賞ではズタズタの内容だったけど、私は一度いいと思った馬はずっと追いかけるので、今回も買い目に加えます。 あとはレクレドールも穴で狙いたい。母ゴールデンサッシュといえば兄のステイゴールドも好きだったけど、この仔も栗毛のすごくきれいな馬体で大好き。ゴールデンサッシュの仔はディクタスの血が入っている(レクレドールの母父)ので気性が荒いのが難点だけど、今回は前々走の札幌記念で2着に好走した藤田騎手とのコンビが復活します。荒くれ者同士(?)でやらかしてほしいな、と。「若い娘にはまだまだ負けん!」と思う自分に重ねての馬券でもあります。 勝ってほしいのは、もちろんシュクルが筆頭だけど、ソリッドやレクレドールにも頑張ってほしいのが本音。でも、スイープとカワカミは、大負けすることはないと思うんですよね。そんなわけで3連複はスイープとカワカミの2頭を軸に。 相手にはシュクル、ソリッド、レクレドールのほかに、秋華賞で好勝負を演じたアサヒライジングと、アドマイヤキッスも押さえておきます。 馬券は(2)の単勝と、馬連で(8)を軸に、(2)(16)(5)(7)への流し。3連複は(8)(16)を軸に、(1)(2)(3)(5)(7)に流して全10点を100円ずつ。
-
-
レジャー 2006年11月10日 15時00分
確定エリザベス女王杯 古谷確信 カワカミプリンセス 古馬一蹴し最強女王に
12日(日)、京都競馬場で行われる「第31回エリザベス女王杯」(GI 芝2200m)の枠順がきょう確定した。古谷剛彦記者は種牡馬キングヘイローに期待をかけていた今は亡き前優駿スタリオンステーション場長・堀敏雄さんとの触れ合いを通し、無傷の5連勝で秋華賞を制したその仔カワカミプリンセスに熱い視線を注ぎ、本命に指名した。 JRAでは秋のGIが今週から再開されるなか、ホッカイドウ競馬は2006年のシーズンが9日に終了した。途中みぞれ交じりの天気となったが、道営記念を迎えると雨も上がり、レースでの歓声もひと際大きかった。 道営記念は最終レースで行われる。本当のその年最後のレースとなるだけに、シーズンオフがある競馬ならではの独特の雰囲気がある。このレースを楽しみにする生産者も多く、前優駿スタリオンステーション(SS)場長の堀敏雄さんは「道営記念に出せるような馬を持てたらなぁ」とニコニコしながら話していたものだ。 そんな堀さんは長く勤めたスタリオンで後輩を厳しく育ててきた。種付けでの事故も非常に少なく、他のスタリオンの様子も気にされ、種付けの難しさを話してくれたりもした。 そして、繋養している種牡馬の中で、キングヘイローは「絶対に大物を出す」ということを常々言っていた。 今年の2月、優駿SSの種牡馬展示であいさつを交わした時も、いつもの笑顔で私たちを迎えてくれた。それから数日…堀さんは天国へ旅立った。 キングヘイロー産駒のカワカミプリンセスは牝馬2冠を達成し、今年は無傷で通過することを最大の目標に置いてきた。夏を越し、馬体も成長。折り合いもスムーズについて完勝した秋華賞は、古馬相手でも大仕事をやってのけると強く思わせる競馬だった。 キングヘイローがGI馬を出す…。堀さんの夢をかなえてくれたプリンセス。その瞬間を、堀さんは見ることはできなかったが、今ごろ天国でいろいろな人たちに、キングヘイローの素晴らしさを笑顔で話しているかもしれない。
-
レジャー 2006年11月09日 15時00分
GIエリザベス女王杯 カワカミプリンセス怪物だ
デビュー戦から破竹の快進撃で連勝街道をばく進するカワカミプリンセス。「名は体を表す」の格言がサラブレッドに当てはまるか否かは別に、その強じんな末脚と男勝りの勝負根性は、おおよそ可憐なプリンセスというネーミングとはかけ離れ、“女帝アマゾネス”の表現がピッタリ。新・怪物牝馬が初の古馬相手となる「第31回エリザベス女王杯」(GI 芝2200m 京都12日)でいかなる走りを見せるか注目だ。 管理する西浦勝一師は現役ジョッキー時代、いまなお語り継がれるカツラギエースとの名コンビで世界の強豪相手に大胆不敵な大逃げを打ち、ジャパンCの重い歴史の扉をあけるなど、数々の修羅場を踏んできた。 その勝負度胸満点のトレーナーをして、「6月の遅生まれで春はまだまだ幼児体型だった。それでいてオークスまで無傷で連勝するんだからね。こんなすごい馬に巡り会えるなんて、一生に一度あるかないか」と絶賛するカワカミプリンセス。 あのディープインパクトでさえも昨暮れの有馬記念ではハーツクライに後じんを拝した。勝負の世界において、無敗でいられることが神業であることはいうまでもない。 しかも、彼女は予定通りとはいえ、オークスからぶっつけ本番で秋華賞をゲット。「一瞬、外にふられたときは『今日はダメかな』と思ったが、そこから本当に長くいい脚を使ってくれた。ゴール板をすぎても、まだ勢いがあった」と本田騎手。自ら高いハードルを課し、それをいとも簡単にクリアしてしまったのだから恐れいる。 そして、それから1週間後、さらに驚くべき事実が明らかとなる。通常なら春に生え変わる歯が、カイバおけから見つかったのだ。そう…秋華賞の時点においても、彼女はまだ発育途上だったのだ。 いったい彼女は今後、どこまで強くなるのだろうか。5年前のエ女王杯(01年)。厩舎の先輩で本田騎手とコンビを組んだテイエムオーシャン(1番人気)はゴール前の大接戦の末、惜しくも5着に敗れた。 まずは、その雪辱を果たすのが人馬ともに共通した使命となるが、当の本田騎手はプレッシャーを楽しんでいるようにすら感じられる。 「折り合いに専念しなきゃダメだったオーシャンと違って、この馬は心配がまったくない。ほかの課題もないし、今のままで十分。特に古馬相手だからといって、乗り方を変えるつもりはないし、これまで通り僕が思っている以上に走ってくれると信じている」 8日、栗東DWコースで行われた最終追い切り(6F84秒1→68秒5→53秒6→39秒0→11秒5)では自らがまたがり、その手応えを肌で感じ取った。これだけ強気なコメントが出てくるのも心中期するものがあるからこそだろう。 一方、西浦師も「本番まであと4日あるから、ケイコは一杯にはやらず八分程度に調整した。レース当日にベストの状態に持っていきたいからね。無事に走ってくれば自ずと結果を出してくれる馬。今回も信じているよ」と自信満々に言い放った。 青天井の成長力を誇る怪物牝馬を止められるのは、もはや最速・ディープインパクト以外にはいない!?
-
-
レジャー 2006年11月08日 15時00分
エ女王杯追い切り速報 豪GI制覇の黄金コンビで勝つ ディアデラノビア絶好調
スイープトウショウの参戦表明を受け、が然、盛り上がりを増した「第31回エリザベス女王杯」(GI 芝2200m 京都12日)。世間の評価はカワカミプリンセスVSスイープの一騎打ちムードだが、そこに待ったをかけたのがディアデラノビアだ。昨日のメルボルンCの結果を知ってか知らずか、厩舎の勢いに乗じて抜群のデモンストレーションを披露。究極の仕上がりをアピールした。 南半球最高峰のレースでワンツーフィニッシュを遂げた絶好調厩舎に、JBCクラシック(タイムパラドックス)→メルボルンCとGI2連勝中の“確変ジョッキー”。角居&岩田のゴールデンコンビに触発され、ディアデラノビアが絶好の動きを披露した。 今朝(8日)は開門と同時にハットトリック、ドーントレダー(新馬)とともにCWコース入り。すっかりお馴染みとなった“角居流”の3頭併せの最内に入り、3頭同時にゴール板を駆け抜けた。牝馬の直前とあり、全体的な時計は5F69秒6と控えめだったが、外2頭と馬体が合った直線ではGI馬ハットトリック(外)に闘志メラメラ。持ち前の切れ味でラスト1Fを11秒8でまとめてみせた。 「いい夏休みを過ごせたのが何より。肉体的、精神的に、彼女なりに充実してきたようだね。前走なんかを見ても、さらに切れ味に磨きがかかった印象だったし、着実に使われながら良くなっているよ」。師の留守を預かる酒井助手は愛馬の順調ぶりに目を細めるとともに、「このデキなら」と期待を大きく膨らませた。 前走の府中牝馬Sは4戦連続の3着に敗れたが、前の止まらない不向きな流れの中、上がり3F33秒3の鬼脚を発揮。クビ+ハナの僅差にまで持ち込んだ。また、前々走のオールカマーにしても、天皇賞・秋の2着馬(スウィフトカレント)には先着を果たしている。秋2戦が惜敗続きとはいえ、その内容は非常に濃く、「負けはしたが、悲観はしていない」(同助手)が陣営の一致した考え。むしろ牝馬同士のここへは、弾みのつく競馬だったといえる。 「ここまでは遠征ばかりが続いたが、今回は京都。しかも、外回りで馬群はバラけてくれるだろうし、直線が長いのもこの馬にはプラスだからね。力まず走れるようになった今なら距離も問題ない。4歳牝馬の代表として頑張ってほしいね」 女傑・スイープトウショウに、無敗の2冠馬・カワカミプリンセス。確かにライバルの壁は厚いが、こちらもシーザリオ、ラインクラフト、エアメサイアなどと死闘を繰り広げてきた“強い4歳馬世代”の意地がある。 「持ち味を生かせる流れになってくれれば」人気両頭をぶった切るシーンも十分にあり得る。
-
スポーツ 2006年11月07日 15時00分
復活1・4東京D大会へ秘策 新日本最終兵器サイモン猪木 IWGP挑戦!?
新日本プロレスは6日、来年1・4東京ドーム興行開催が正式決定したことを発表した。開催が危ぶまれていた1・4興行を決行することにしたサイモン猪木社長は「成功させる自信はあります」と決意の弁。成功に自信をみせたが、実はこの開催決定の舞台裏には仰天プランが存在していた。サイモン社長がついにリングデビューを果たすばかりか、IWGPヘビー級王座にも挑戦するという超ド級のサプライズが持ち上がっているという。 1・4興行の隠し玉はサイモン社長本人だ。 この日の東京・後楽園ホール大会のメーンを前に、来年1月4日に東京ドームで行われる「レッスルキングダムin東京ドーム」興行を正式発表した新日プロ。本紙既報(11月1日付2面)通り、一時は開催が危ぶまれていた年明け恒例のドーム大会を決行することを明らかにした。 決行に踏み切ったサイモン社長は大会終了後の会見で「来年は新日本にとって35周年というのもありますし、最近の追い風もある」と継続して開催する理由を説明し「もちろん成功させる自信はあります」と決意表明した。 今年1月には来年の開催見送りを示唆していたが、なぜ決行することになったのか。菅林直樹副社長が「年明けのドームっていうのは毎年続けていること。新日本の復活とプロレス界のステップアップのためにも開催することにした」と解説すれば、サイモン社長も「とにかく今年1月と比べれば、社員もそうですし、レスラーもチームワークは完璧」と口を揃えた。 まさに1・4の盛況を確信している口ぶりだが、実は開催にこぎつけた理由はそればかりではない。同社フロント幹部は次のように言う。「ここまで発表がギリギリになったのはドームでやれるだけの『見たいカード』が出てこなかったから。たとえ既定路線のIWGP王者・棚橋とライバルである中邑の一戦があったとしても、それだけでドームを埋めるのは厳しい」 そんな状況下とあって大方の見方では来年の開催は回避することが濃厚とみられていた。しかし、実はその逆風を一気に吹っ飛ばしたウルトラC案があったという。なんと、それがサイモン社長のリングデビューだ。 「幸いな事に新日本には不可能を可能にする男『猪木』がいるんですよ。今回は猪木といってもアントニオではなくサイモンの方。今回のドームは金銭的な面で関係各所の理解が得られなければ開催はハッキリ言って無理でした。それが、社長ならネックとなる金がビタ一文かからない。なので来年の1・4に不退転の覚悟で臨むサイモンさんのリングデビューは必然だったワケです」(前出フロント幹部) サイモン社長のリングデビューによるメリットはそればかりではない。前出フロント幹部は続ける。「デビューするとなればそれなりのサプライズが必要。デビュー戦で異例のIWGPに挑戦するなんて話すらありました。それくらいのサプライズがないと無理ってことですよ。でもサイモン社長が出るとなれば、猪木さんがセコンドに付くことだってある。猪木さんが付く以上は下手なものは見せられない。米国でマンツーマンでプロレスのイロハを叩き込むことになるでしょうね。ファンにとっては最高のお年玉じゃないですか」 来年の開催が決定した1・4東京ドーム大会。果たしてサイモン社長のIWGPサプライズ挑戦はあるのか、いまから目が離せない。
-
レジャー 2006年11月06日 15時00分
GIエリザベス女王杯 カワカミプリンセス 無敗女王だ
今週のメーンは「第33回エリザベス女王杯」(GI 芝2200m 京都12日)。見どころは3歳馬と古馬の激突にあるが、今年は3歳馬優勢の様相を呈している。なかでも、主役を張るのは無傷の5連勝で秋華賞を制したカワカミプリンセスだ。ここ2年は秋華賞馬が1番人気を背負い、ともに5着に敗れているが、カワカミは人気に応えることができるのか? 栗東キャップ・谷口記者が、同馬を管理する西浦勝一師を直撃した。 −−オークスに続いて、秋華賞もぶっこ抜き、無敗連勝記録を5に伸ばしました。 「勝負どころで(他馬に)弾かれたときはヒヤリとして、『今日はダメかな』と思ったが、動き出してからはすごかったし、本当に長くいい脚を使ってくれた。ゴール前では勢いが違っていたね。パドックの周回時でも前の馬を抜かそう、抜かそうとするし、本当に負けたくないという根性がある」 −−春からの成長度という点ではいかがでしたか? 「春はまだ幼児体形で能力だけで走っていたが、秋華賞のときはお姉さんという感じの体つきになっていた。精神的にも落ち着きが出たし、自分で自分をコントロールできるようになった。多くの馬の中に入っても、自分の立場というのを理解しているようだよ」 −−2日にDWコースで行われた1週前追い切りでは、躍動感あふれるフットワークで6F82秒4→66秒0→52秒1→38秒6→12秒4の好時計をマークしました。 「1回使って走りが軽くなった。だから、そんなに速くは見えないのに、いい時計が自然に出る。秋華賞までは走りたくてウズウズして力んで走っていたが、競馬を使ったことで随分と精神的にリラックスした感じ。やりすぎたらアカンと思っていたけど、予定通りの追い切りができたよ。直前はやり残したことがないように(本田)ジョッキーにまたがってもらって追い切りをつけるつもり」 −−最後に期待のほどを。 「古馬との力関係については、正直走ってみないと分からないが、遅生まれ(6月5日)なのに春でもあれだけ強い競馬ができたんだからね。カイバをしっかり食べ、調教を十分に積んでレースに臨む。このサイクルがきちんとできていれば、馬が成長するのは当然でしょう。外回りの2200mという舞台もこの馬には合っていると思うし、みなさんが無傷でと願っているように、われわれ関係者もそう思っていますよ」
-
レジャー 2006年11月04日 15時00分
GII AR共和国杯 ドラゴンキャプテン嵐呼ぶ
日曜の東京メーンは名物ハンデ重賞「第44回AR共和国杯」(GII 芝2500m)。重賞ウイナーがただ1頭(ウインジェネラーレ)と大混戦の様相を呈しているが、本紙・特捜班はこのレースと抜群の相性を誇る矢野照厩舎に注目。2連勝と勢いに乗るドラゴンキャプテンに白羽の矢を立てた。まだ条件馬だと侮るなかれ! 歴史は繰り返される。そして、競馬は往々にしてそのジンクスがつきまとうもの。今週のキーワードはズバリ「矢野照厩舎」だ。 このAR共和国杯と同厩舎は切っても切れない間柄にある。1985年11月17日、記念すべき初重賞制覇をブラックスキー(福島記念)で果たした数分後だった。返す刀でイナノラバージョンがAR共和国杯を勝利。同日2重賞制覇という偉業を達成した厩舎にとって、この2重賞は忘れることのできないメモリアルレースだ。とりわけ、AR共和国杯は、その後もマーベラスタイマー(99年)がゲットしたほか、一昨年にもテンジンムサシで2着に善戦。同厩舎は“AR共和国杯ステーブル”として名を馳せている(?)。 そして今年は、前記・テンジンムサシに酷似した馬が参戦を表明。テンジンと同じく、500万→1000万を連勝して駒を進めてきた◎ドラゴンキャプテンだ。それまでの歩みもさることながら、鞍上の石神まで一緒。無論、所属はいうまでもなく矢野照厩舎だ。ここまで“モロかぶり”だと、薄気味悪ささえ感じてしまう。 もちろん、特注馬に推すからにはれっきとした根拠もある。 「脚元の不安があってダートを使っていた」(矢野照師)ころは結果を出せずにいたが、前々走で久々の芝を使われると一変。手綱を取った藤田騎手をして「久々の芝で戸惑っていたのに、直線の伸びはすごかった。かなり能力を感じるね」と言わしめたのだ。 前走にしても、前崩れの展開を3番手からしぶとく伸びてV2。着差はハナだが、それ以上の勝負根性と粘り強さを印象付けた。「まだ条件馬だが、過去の成績からも通用するはずだからね。それにここまでの勝ち方も良かった。そもそも、ノーチャンスなら使わないよ」と師も予想以上の活躍ぶりにニッコリ。500mの距離延長に関しても「大歓迎だよ」とキッパリ言い切った。 リアルシャダイの肌にアンバーシャダイと、血統は距離が延びれば延びるほどいいタイプ。きっと前走以上のパフォーマンスを発揮してくれるに違いない。 北Cコース5F67秒0→52秒5→38秒8→12秒3(馬なり)という最終追い切り後には、「これまでで一番のデキ。今の充実度でこのハンデ(51kg)。しかも好条件が重なっているんだからね」と色気たっぷりな表情を見せた師。今年も“矢野照旋風”が巻き起こるはずだ。
-
-
レジャー 2006年11月03日 15時00分
ブラジルC アテスト台風の目
今週から5回東京競馬が開幕。土曜のメーンは激戦区の準オープンのダート戦「ブラジルC」(ダ1400m)だ。フルゲート16頭と頭数はそろったが、傑出馬は不在。加えて、上下6kgのハンデ差がついたとあって波乱ムードが漂っている。そこで、本紙特捜班は“2頭出しは人気薄から”の穴馬券の鉄則に基づき、アテストに白羽の矢を立てた。 アテストは中央入りして7戦、まだ連対すらないが、公営在籍時はGI・全日本2歳優駿(川崎)で並み居る強豪を抑え、グレイスティアラの0秒2差2着に突っ込んだ素質馬。ようやくその片りんを見せたのが、前走の神無月S(5着)だった。 13番人気の低評価だったが、後方で脚をため、直線で外に持ち出すと上がり3F36秒7の末脚を繰り出して初めて掲示板を確保。3着馬とはクビ、アタマ差の接戦に持ち込んだ。手綱を取った松岡騎手は「長くいい脚を使ってくれましたね。メドは立ちました」と確かな手応えを感じた様子だった。 「夏に京都の灘S(オープン)を使った時、結果は9着だったけど、終いいい脚(上がり3F35秒7)を使ってくれたんだ。自己条件に戻れば、好勝負ができると思っていた」とは加藤征師。「大型馬の割に非力なところがあるし、まだ馬が若くて緩急が利かない。だから、末脚に懸けられる短いところなら変わってくれるんじゃないかと思って、前走は1400mを選んだんだ」と言う。 まさに思惑通りの結果が出たわけだが、「持っているものは相当。長い目で見たいと思っているが、楽しみが出てきたね」と師。 2カ月ぶりを叩かれて、デキは上昇の一途。先週、坂路で800m52秒8、ラスト1F12秒8をマークすると、今週は51秒7→37秒5→12秒2の絶好の動きを披露している。 舞台は同じ東京ダ1400mで、メンバーも手薄。ハンデも前走から2kg減の53kgと恵まれただけに、アッといわせるシーンがあって不思議ない。