南半球最高峰のレースでワンツーフィニッシュを遂げた絶好調厩舎に、JBCクラシック(タイムパラドックス)→メルボルンCとGI2連勝中の“確変ジョッキー”。角居&岩田のゴールデンコンビに触発され、ディアデラノビアが絶好の動きを披露した。
今朝(8日)は開門と同時にハットトリック、ドーントレダー(新馬)とともにCWコース入り。すっかりお馴染みとなった“角居流”の3頭併せの最内に入り、3頭同時にゴール板を駆け抜けた。牝馬の直前とあり、全体的な時計は5F69秒6と控えめだったが、外2頭と馬体が合った直線ではGI馬ハットトリック(外)に闘志メラメラ。持ち前の切れ味でラスト1Fを11秒8でまとめてみせた。
「いい夏休みを過ごせたのが何より。肉体的、精神的に、彼女なりに充実してきたようだね。前走なんかを見ても、さらに切れ味に磨きがかかった印象だったし、着実に使われながら良くなっているよ」。師の留守を預かる酒井助手は愛馬の順調ぶりに目を細めるとともに、「このデキなら」と期待を大きく膨らませた。
前走の府中牝馬Sは4戦連続の3着に敗れたが、前の止まらない不向きな流れの中、上がり3F33秒3の鬼脚を発揮。クビ+ハナの僅差にまで持ち込んだ。また、前々走のオールカマーにしても、天皇賞・秋の2着馬(スウィフトカレント)には先着を果たしている。秋2戦が惜敗続きとはいえ、その内容は非常に濃く、「負けはしたが、悲観はしていない」(同助手)が陣営の一致した考え。むしろ牝馬同士のここへは、弾みのつく競馬だったといえる。
「ここまでは遠征ばかりが続いたが、今回は京都。しかも、外回りで馬群はバラけてくれるだろうし、直線が長いのもこの馬にはプラスだからね。力まず走れるようになった今なら距離も問題ない。4歳牝馬の代表として頑張ってほしいね」
女傑・スイープトウショウに、無敗の2冠馬・カワカミプリンセス。確かにライバルの壁は厚いが、こちらもシーザリオ、ラインクラフト、エアメサイアなどと死闘を繰り広げてきた“強い4歳馬世代”の意地がある。
「持ち味を生かせる流れになってくれれば」人気両頭をぶった切るシーンも十分にあり得る。