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レジャー 2009年01月20日 15時00分
AJCC 老いてますます盛ん 連覇狙うエアシェイディ
1回中山競馬のフィナーレを飾る「第50回AJCC」(GII、芝2200メートル、25日)は、連覇に王手をかけたエアシェイディを中心に展開されそうだ。明けて8歳を迎えたが、老いてますます盛ん。昨暮れの有馬記念3着はステップアップしている何よりの証明で、指揮官の伊藤正調教師も確かな手応えを感じている。 勝負の世界は、勝者と敗者は天と地ほどの差がある。勝ってナンボの世界だけに、「(有馬記念)3着でおめでとう、といわれても素直に喜べないよ」と、エアシェイディの伊藤正調教師は真顔で反論した。 モノもいいようで角が立つということだが、裏を返せば愛馬に対する期待の大きさの現れでもある。実際、父サンデーサイレンスに母はオークス2着のエアデジャヴーという金箔つきの良血。誕生した時からGIを勝たなければいけない使命を背負ってきた。 ところが、順風満帆だったのは2連勝でホープフルSを勝つまで。以降は、脚部不安と二人三脚の競走人生を送ってきた。2度の骨折を含め4度の休養(合計2年4カ月)を余儀なくされたのだ。 「(2、3歳の)成長期は馬房で寝ていたよ」と苦笑いを浮かべる伊藤正師。しかし、待てば海路の日和あり。7歳を迎えた昨年のAJCCで、待望の初重賞制覇を遂げた。重賞挑戦を続けて、実に15回目のことだった。「あきらめずにやってきて良かったと思ったね」。重いそのひと言にトレーナーの実感がこもっていた。 しかし、AJCCはGI制覇に向けた通過点、あくまで序章にすぎない。昨年は4度、GIに挑戦。有馬記念3着が最高だったが、「コンスタントに力を発揮できるようになった」と評価している。有馬記念が呼び水になり、AJCC連覇の可能性は高い。 「イモ虫みたいに良化度は遅かったが、昨年より確実にステップアップしている。今年は“チョウ”になる手応えを感じている」 勝利を確信した様子の伊藤正師は、視線の先にしっかりとGIを見据えていた。
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レジャー 2009年01月20日 15時00分
平安S 砂の新星エスポワールシチーが初重賞Vに意欲
ダート界に新星誕生の予感! 今週の京都メーン「第16回平安S」(GIII、ダ1800メートル、25日)は、サンライズバッカスなどの実績組に混じって、急上昇馬エスポワールシチーが出走する。昨夏の500万条件を皮切りに現在、4連勝中。初の重賞挑戦となるが、今の勢いなら初タイトル奪取の可能性は十分だ。 まさに水を得た魚とはこのことだ。エスポワールシチーは初のダート戦となった昨夏の小倉でいきなり1秒1差の圧勝。その後もトントン拍子で勝ち続け、アッという間に条件クラスを卒業。前走のトパーズSでもハナを切りながら、直線でもうひと伸びする味な内容でV4を決めた。しかも、ゴール前では鞍上が手綱を抑える余裕を見せながらダ1800メートル1分50秒8の好時計。オープンの壁もアッサリとクリアした。 「連勝中だけど、まだ心身ともに子ども。もっと落ち着きがほしいし、体自体も大きくなってほしい」。これも期待の裏返しか…安達調教師は発展途上を強調した。 前走後は宇治田原牧場へと短期放牧へ。しばしの休養を取って4日に帰厩すると、1週前の14日には栗東坂路で800メートル53秒0をマークした。 「精神面でカリカリしていたので、この中間は放牧に出した。今はリフレッシュして落ち着いている。今度はさすがに重賞挑戦になるのでメンバーも相当強くなる。その中でどんなレースをしてくれるか。ここも着実にクリアしたいね」 この後はマーチSを予定。GIでのお披露目はまだ先となるが、ここで5連勝を飾るようなならダート界のテッペンも見えてくるはずだ。
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レジャー 2009年01月20日 15時00分
新重賞今昔物語 1999年AJCC・スペシャルウィーク
真冬のなかでも一番寒い時季に行われるこのレース。しかも、暮れから開催が続く中山のターフは荒れていることも多い。故障の危険がつきまとうだけに、普通なら強い馬は無理したくないところだが、力勝負で決まる別定の2200メートルが魅力なのか、以前から勝ち馬には強豪が名を連ねている。 1999年も偉大な名馬が勝ち名乗りを上げた。スペシャルウィークにとって、それは新たな快進撃の始まりだった。 3歳時の98年もダービーを制して頂点を極めたが、秋は不完全燃焼が続いた。菊花賞でセイウンスカイの逃げを捕らえ切れず2着。続くジャパンCはエルコンドルパサーに力の違いをまざまざと見せつけられ3着と、ともに1番人気を裏切る形になった。 そのせいもあったのだろう。天皇賞・春を目指すなら、前哨戦は阪神大賞典か大阪杯というのが一般的だが、陣営はあえて、その前に勢いをつけようというもくろみを立てた。 鞍上はこれ一回きりのコンビとなった名手ペリエ。テイエムトップダン、サイレントハンターがつくる1000メートル通過63秒6の超スローペースをスペシャルウィークは4番手で流れに乗った。瞬発力比べは手慣れたもので、直線に入ると弾けるように伸び、サイレントハンターに3馬身差をつける完勝だった。 続く阪神大賞典→春の天皇賞でメジロブライトを立て続けに撃破。古馬としても見事に頂点を極めた。さらに、秋には天皇賞→ジャパンCを連勝するなど、GI4勝という素晴らしい成績を収めた。ただ、なぜかグラスワンダーとの相性は悪く、宝塚記念と有馬記念はともに2着に敗れた。 2000年から種牡馬に転向。サンデーサイレンスの後継として同系の種牡馬との激しいリーディング争いが続いているが、コンスタントに大物を輩出しており、05年にはシーザリオが日米オークスを制した。そして、今年のクラシックは2歳女王ブエナビスタ、牡馬はリーチザクラウンと大物がスタンバイ。当たり年になりそうな気配が漂っている。
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社会 2009年01月19日 15時00分
ブクロ炎上危機!? 旧正月迫る中、池袋チャイナタウン構想問題でにらみ合い続く
旧暦の正月(春節)を1週間後の26日に控え、中国人が集まる池袋駅北口かいわいがヒートアップしている。中国人経営者らが昨年、チャイナタウン(中華街)を展開しようと旗揚げしたものの、地元の反発で計画が頓挫、両者のにらみ合いが続いているからだ。中国人にとって最大のイベントである旧正月に向け、日中の関係者が火花を散らす一触即発の事態に発展しかねない。 池袋に中華街を作ろうという動きは、昨年夏、来日20年の胡逸飛さん(46)が呼びかけ人となって、任意団体「トウキョウチャイナタウン池袋」を発足しスタートした。「点在する店のネットワーク化を図ろう」(胡さん)との狙いだ。 駅北口周辺には、中国人経営の雑貨店、食料品店、飲食店が軒を連ね、その数約200軒。地下鉄「副都心線」の開業(08年6月)と合わせタウン雑誌などがこぞって取り上げ、「池袋中華街」は既成事実化したかに見えた。 異を唱えたのは地元商店街だ。池袋西口商店街連合会の三宅満会長(63)は、「時期尚早だ。裏でマフィアなどどんな人が暗躍しているか分からないのも不安」と顔を曇らせる。 毒ギョーザ事件など、対中関係で不穏な出来事が続発した時期と重なったことも向かい風となり、構想は中国側が一歩引く形で表面上は沈静化している。○26人に1人 池袋近辺に中国人が多く住むようになったのは、ここ十数年のことだ。新華僑と呼ばれる人たちがこの地で商売を始め、同郷人が続々と押し寄せた。 東京都によると、都内で外国人登録をする中国人は14万2213人(08年10月現在)。東京都の人口約1290万人の1.1%が中国人。池袋を抱える豊島区に限ると、中国人は人口約24万人の実に3.8%の9098人に上る。都全体の4倍近い割合で、約26人に1人が中国人という計算になる。 駅北口付近では中国語が飛び交い、中国語の看板が目立つ。路上で中国語フリーペーパーを配ったり、国際テレホンカードを売る業者も見られる。ある日本人商店主は「ガイドブックを片手に若いお嬢さんが『池袋中華街はどこですか』と尋ねてくる。『そんなものはないんだよ』と答えているんだが」と苦虫をかみつぶすように話した。 140年の歴史を誇る日本最大の横浜中華街は、ホームページなどで大々的に地元向け、観光客向けのPRを展開。旧正月前後を通し、中国の伝統芸能披露などイベントを開催している。胡さんは、「横浜の先輩とも情報交換したいが、まだ実現していない」。 中国では旧正月は、日本のNHK紅白歌合戦に当たる番組「春節聯歓晩会」を観るなど家族団らんで過ごすことが多い。ほとんど外出せず、営業する店も少ない。 日本では旧暦の元旦(今年は26日)も祝日とはならないため、池袋の中国人経営の商店もほとんどが営業。しかし、横浜中華街のような、日本人の集客は念頭にない。華やかなイメージの横浜中華街と、にわか中華街と化している池袋の違いについて、中国のある留学生は、「横浜が日本人のための中華街だとしたら、池袋は中国人のための中華街」とたとえる。 旧正月用の買い物で、食料品店などは今週末から中国人の集客が予想される。また、本国では店が一斉休業し家族と過ごすはずの旧正月当日には、異国の地で望郷に思いをはせる大勢の中国人が池袋に繰り出し、街が中国人であふれそうだ。 近辺では、酔っ払った日中の若者らによる小競り合いは日常茶飯事。みかじめ料を巡る中国マフィアの暴行事件も起こっている。 構想に対し、一部の国粋主義的な団体が入り込み抗議行動を展開。一方、行政当局である豊島区は、「外国人のマナーに関する苦情がよく寄せられるが、(構想を)法で規制はできない」(文化商工部)と、当事者意識が低い。 旧正月に向け池袋は、日本人客を蚊帳の外に、本国や伝統的な中華街以上に「中国」化しそうな勢い。中華街構想を巡り日中の不信感が渦巻く中、辛うじて平穏を保っている関係者の間で、新たなトラブルも発生しかねない状況だ。
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社会 2009年01月19日 15時00分
闇ビジネスを暴く! 携帯電話錬金術の新手口
携帯電話に“第3の換金法”がある!? 多重債務者や金に困った名義人に携帯電話を契約させた上で引き渡させ、お金に換える。本紙読者ならばどこかで一度は聞いたことのある話だろう。そんな携帯電話の闇ビジネスに新たな手口が登場している。そのあきれかえるほど巧妙な錬金術とは。 闇の携帯電話ビジネスには、人気の最新機種を白ロムとして転売する手口もあれば、発信電話番号から足が付きたくない詐欺師相手に「飛ばし携帯」として売却することもある。確かに目先の現金は作れるが、後日携帯電話の名義人には電話会社から多額の請求書が届いたり、警察や電話会社から睨まれ、場合によっては今後携帯電話を契約できなくなってしまう。名義人のリスクは大きいといえる。 「まあ、最終的に名義人が泣きを見ることにはなるが、携帯でもっとオモロい現金作りの方法もあるで」 指定されたオープンカフェの一角で、市川学(仮名・43歳)は紅茶をすすりながら不敵に微笑んだ。市川の仕事は、さしづめ「ヤミの総合商社」。お金さえ積めばベンツの盗難車から監禁用マンションまで3日で用意してやると豪語する。最近は携帯電話と預貯金口座のブローカーとして相当潤っているという。 「白ロムの転売? SIMカードの売却? そんなの誰だって思い付くやろ。俺は契約関係そのものから儲けさせてもらうんや」○携帯サイトの入会ポイントをかき集めろ! 市川は言う。 「言っとくけど、プリペイド式携帯電話はあかんで。プリペイド式やったらインターネットに接続でけへん。狙うのは、通常契約方式で契約されたドコモかソフトバンクの携帯電話や。機種はまあ何でもええけど、後に白ロム転売でも儲けたかったら、ドコモのSH906iとかP906i、ソフトバンクなら923SHや920SHといった人気機種の方が有利やろな」 なぜ携帯サイトへの接続が必須なのか? 携帯サイトには出会い系・懸賞系・情報系などありとあらゆるジャンルで星の数ほどサイトがあり、これらに入会登録することが現金獲得につながるからだという。 「いまや多くの携帯サイトは、1人でも多くのユーザに見てもらいたいため『入会キャッシュバック』のサービスをやっとる。例えばAというサイトに入会したら50円、Bなら200円、Cだと100円という具合にサイトごとに金額は違うんやけど、ただ入会しただけでキャッシュバックをもらえる特典があんねん」 市川の狙いはこうした入会キャッシュバックの「ポイント」をかき集め、現金化することにあった。パケット通信料にも注意を払う。パケット定額制サービスを申し込み忘れた名義人の携帯電話でポイント集めを行った結果、パケット通信料だけで38万円の請求書が届き、計画途上で携帯電話が利用停止になったケースがあるからだという。○午前9時までに申請すれば、正午前には現金ゲット! このポイント集めで不可欠なのが、ポイントの換金サイト。市川によると、数あるポイント換金サイトのうち使いやすいのが「モバイルYEN」と「毎日給料」だという。これらのサイトには多くの業者が登録している。「ウチは入会ポイント10円」「当社は30円」と各社が設定した入会キャッシュバックの金額を、新規会員を募ってくれた謝礼として換金サイト管理者に支払う仕組みになっている。 「ドコモなら1回に換金できるサイトの上限が70サイトくらい、ソフトバンクなら40サイトくらいやな。換金の上限まで数々のサイトに入会手続を取り、ポイントを集めて平日午前9時までに換金申請を出せば、大体当日の午前11時55分ごろには指定した口座に現金が振り込まれとる」 あとは地道に「携帯サイトに入会→換金申請する」を何度も繰り返すらしい。この方法でドコモの携帯電話1台につき最高で6万6000円前後、ソフトバンクだと1台5万〜6万円弱をしぼり取れるという。 「不思議なのはau。契約したては最大2万5000〜3万円程度しか換金でけへんが、契約から足かけ4カ月目に入るとなぜか上限が7万円に跳ね上がるんや。auの携帯でポイント集めするなら、名義人に契約させてからしばらく寝かせといた方がええやろな」 ちなみに、ポイント換金を行ってから約1カ月半後にはおおむね換金額の3倍程度の利用料が名義人に請求される。名義人はとてもそんな大金を払いきれないから、最終的には踏み倒すことになる。おいしい特典だけ戴いて、肝心の利用料を払わないのだからハッキリ言って詐欺だが、ポイント換金サイトでは、携帯電話の名義と換金されたポイント送金先口座の名義が異なっていても全く問題ない。この盲点こそが市川の付け目なのだ。 何とも巧妙な携帯電話錬金術。しかし、この方法は市川のように息の掛かった名義人を多数抱えていて、「飛ばし携帯」をいくらでも調達出来る人間でないと使えないかといえば、実はそうではない。 「インターネットオークションのサイトを検索すれば、『SIMカード』とか『携帯電話チップ』といったジャンルで加入契約済みのSIMカードがいくつもヒットするやろ。末端価格で2万5000〜3万円やから、これを入手してきて自分の携帯電話に差し替え、ポイント換金で5万円くらい抜いたら差し引き2万円そこそこの儲けにはなるで」 実行すればもちろん違法行為。しかし、これならば自分の名義に傷は付かない。こうした輩がいる限り、まともな携帯利用者はバカをみる。許されざる手口といえる。(横山大輔)○ポイント集めのバイト雇用も… 市川によると、ポイント換金には泣き所が一つあるという。5〜6万円の現金にたどり着く前にチマチマと多数の携帯サイトへの入会手続を取らねばならず、非常に手間と時間を要する点だ。 “携帯サイト自動入会ソフト”なんて聞いたことがないから、ここは人海戦術で朝から晩まで携帯電話を操作し、入会するサイトの数を稼ぐほかない。実は、市川も考えることは同じだった。 「俺が日がな一日携帯電話をチョコチョコいじり続けるわけにもいかんから、携帯電話操作要員のバイトを傭ったんや。一人は無職のヤツで、もう一人は仕事をしとったから、休日を使って俺の事務所でポイント集めに精を出してくれとったわ」 ところが、2人のバイトのうち1人が日給1万円の報酬では我慢出来なくなったのだろう。こっそりポイントの換金先口座を自分名義の口座に指定し、一部しか市川の指定した口座に入れず着服横領していたのだ。 「その日の昼1時半になってもまだ振り込まれんので、俺も不審に思ってヤツに連絡したんや」 市川の追及に対し、そのバイトは「不具合があり送金が遅れているようだ」「換金手続の際、連絡先メールアドレスを間違えたかもしれない」と見え見えの言い訳を並べたメールを返してきた。 「そこで、俺も『だったら、○○駅近くで午後2時に直接会って話をしようか』と言ってやったところ、ヤツは急に怖くなったのか掌を返し『それなら、今まであなたがやったことをすべて警察に話して自首する!』と尻尾を巻いて逃げ出しやがった(笑)」 市川はそう言って笑いながらティーカップを置くと、今日も新たな名義人と面接するためにベンツに乗り込み消えていった。○「白ロム」とは 携帯電話会社との加入契約が解除された中古の携帯電話機のこと。ドコモやソフトバンクでは、同一会社の携帯電話間であればSIMカード(バッテリーの下に収納されている親指の爪位の大きさの電話番号等が記録されたチップ)を差し替えるだけで通話可能となる。 白ロムの売買自体は合法。例えば新品だと3万7000円する922SHが、白ロムだと2万2400円で買えるなど、高価な人気機種を安く手に入れる裏技としてマニアの間で密かな人気となっている。
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レジャー 2009年01月19日 15時00分
京成杯 アーリーロブストが3連勝で初重賞V
今春のクラシックを占う「第49回京成杯」(GIII、中山芝2000メートル、18日)は、2番人気のアーリーロブストが直線抜け出し、3連勝で重賞初制覇を飾った。走破時計は2分2秒7(良)。1番人気のナカヤマフェスタは他馬が落馬したアオリを受け、追い込んだものの、クビ差の2着に終わった。3着には逃げた13番人気のモエレビクトリーが粘り込んだ。 勢いは止まらない。皐月賞と同じ中山の芝2000メートルで行われた京成杯は2番人気のアーリーロブストが3連勝で制した。 「スタートがうまい馬。今日もポンと出てくれたし、行く馬がいたので2番手で。理想的だったね」と福永騎手。前半の1000メートル通過が62秒0というスローペース。直線で満を持して追い出されると、猛追してきた1番人気のナカヤマフェスタをクビ差抑えてゴールに飛び込んだ。 「ボクがここを使いましょうと進言しただけに、結果を出さなければいけなかった。自分にプレッシャーをかけて乗った。本田先生に重賞をプレゼントできてうれしい」と笑顔が弾けた。 先週のフェアリーS(ジェルミナル)に続いて、中山で2週連続の重賞V。クラシックに向け、牡、牝とも有力馬を手中にしたことになるが、ロブストについては「競馬が上手で乗りやすいところがセールスポイント。今日はそれが生かせたね。でも、もっと成長しないと。本番は強い馬がそろうから」と注文をつけた。 一方、これが2007年の開業以来、平地重賞初制覇となった本田調教師は、さぞや喜びも格別と思いきや、「普通にうれしい程度。それほどでもないね。ジョッキーの時は必死だったけど、調教師になると自分で何もできないし、冷静に見ているから」と騎手時代(重賞27勝、GI6勝)、仕事人の異名を取った彼らしいクールなコメント。 それでも、「スローで上がり勝負になったから、差せるかなと思ったが、よく伸びて差してくれた」と熱く語るひと幕も。「使うごとに馬がしっかりしてきたね。3連勝してくれたし、これでローテが楽になった。本番までにもうひと皮むけて、たくましくなってくれれば」と期待を寄せていた。 気になる次走については未定としたが、「ひと息入れて、トライアルから本番へ行くことになるでしょう」とトレーナー。1番人気のナカヤマフェスタが落馬のアオリをモロに受けただけに、勝利を額面通りに受け取れない部分もあるが、デビューから<3200>と、いまだ連対率10割を継続中。楽しみなスター候補生が誕生した。
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レジャー 2009年01月19日 15時00分
AJC杯(GII、中山芝2200メートル、25日) 小回りはまかせろ!ドリームジャーニーが必勝の布陣
3歳時は2歳王者として王道を進むべく、クラシック3冠すべてに出走したドリームジャーニーだが、結果は(8)(5)(5)着。折り合い難がアダとなり、白星は神戸新聞杯の1つのみに終わった。 その後はさらに低迷。一部では早熟説もささやかれ始めたが、鳴尾記念(8着)で騎乗した武豊騎手の進言により転機が訪れた。「この馬は向正面が長いコースは合わない。コーナーが多い方がいい」 そのアドバイスを受け、夏季休暇を返上して臨んだ小倉記念は、いつも通りの後方待機策だったが、コーナーごとに減速する分、いつも以上にタメが利いた。3角でゴーサインが出されると、一気に先行集団を射程に捕らえ、直線は余力たっぷりに抜け出して3馬身差V。続く朝日CCも貫録を見せつけて快勝し、完全復活を印象づけた。 そして、気性的に合わない東京の天皇賞・秋(10着)を経て挑んだ有馬記念。7番人気と評価はイマイチだったが、それに反発するかのように0秒4差4着に力走。し烈な2着争いに加わったゴール前の脚色は際立っていた。 「コーナーが多いのが良かったのもあるし、やっぱり右回りの方がいいんだろうね。直線ゴチャついたのは誤算だったが、この馬の力のあるところは見せられた」。池江寿調教師は満足げに振り返った。 前走後は日経新春杯と両にらみで調整を進めてきたが、「コース適性、ローテーションを考えてAJC杯へ」と師。激走した有馬記念から間隔が詰まっていることについても、「体質的にも精神的にも大人になってきたから、使った後も体が減らなくなったし、中4週でも大丈夫。普段通りの調整ができているよ」。開業5年目にして昨年、早くもリーディングを獲った新進気鋭のトレーナーは状態面に何の不安もないことを強調した。 ここは父ステイゴールドが2000年に2着した舞台。国際GI・香港ヴァーズを制した偉大な父を超えるため、そして2つ目のGIタイトルへ弾みをつけるためにも取りこぼしは許されない。
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レジャー 2009年01月19日 15時00分
日経新春杯 テイエムプリキュアが逃げ切りV
18日の京都メーンで行われた「第56回日経新春杯」(GII、芝2400メートル)は、11番人気のテイエムプリキュア(牝6歳、栗東・五十嵐厩舎)が49キロの軽ハンデを生かして優勝。勝ち時計は2分26秒6(良)だった。 腹に決めたように果敢にハナを奪ったプリキュアは、向正面で2番手グループを5馬身以上離しての大逃げ。直線を迎えてもその差は詰まらず、2着に3馬身2分の1差をつけ、ゴールした。 「先生(五十嵐調教師)から『3角で早めにスパートしろ』と指示されていた通りの競馬ができました。最後まで必死に追いました」と振り返る荻野琢騎手は、これがうれしい初タイトル。一方、プリキュアは2005年の阪神JFから3年強…久しぶりの勝利となった。当初は日経新春杯が引退レースの予定だったが、この日の勝利で現役続行の可能性も出てきた。
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レジャー 2009年01月19日 15時00分
TCK女王杯(JpnIII、大井1800メートル、21日) ヤマトマリオン 牝馬同士なら負けられない
昨年の2回中京・東海Sを快勝後、ダートの一線級相手に(10)(3)(3)(2)(1)(4)着と実績を積み重ねてきたヤマトマリオン。牝馬同士なら主役の座は譲れない。 前走の名古屋グランプリ(1秒3差4着)は「1、2着馬はもちろん、3着馬(ボランタス)も次走アッサリ勝っていたし、相手が牡馬で強かったね」と安達調教師。それでも、2着メイショウトウコンからは0秒8差に踏みとどまっており、力のあるところは十分に示している。 「大井は馬房がモノレールの真下にあって、目の前が千二のスタート地点。帝王賞(10着)時はイレ込んだし、牝馬にはきついよね」。トレーナーは慎重な姿勢を見せながらも、
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トレンド 2009年01月19日 15時00分
高橋四丁目の居酒屋万歩計 「きくのや」(もつ焼き)
京成押上線・京成曳船駅から徒歩630歩 京成曳船駅周辺は複々線工事の真っ最中で、それは雨でも敢行されるものらしく、騒然と元気なのであった。訊(たず)ね当てたのでもないけれど路地に、<夢の現金つかみどり>の横断幕。加えて黄、青、赤、桃色で<下町人情 キラキラ橘>のネオンサイン。散歩の真髄は探究にありと潜入開始。 明治通りから東武亀戸線まで続くこの商店街は、80軒以上の個人商店が軒をつらねて、それはそれは壮観の一語。雨降り割り引きをはじめる店あり、早仕舞いにかかる店あり、透明ビニールでしのぐ店あり。 向島警察・京島3丁目交番前。傘傾けて行き交う路地の半ばに、名無しのもつ焼き屋「きくのや」。店名の入った暖簾(のれん)はビール会社に持ち去られた。むりやり割り込んだ雨宿りの客(あたし)が着席するやいなや、一斉にみな元の話題に戻る。 新銀行東京は、発想は悪くなかった。実際、世話にもなった。明日も行く。愛犬が美容と検診で3万5000円、あたしの美容院代は6000円。全部、スロットで稼いじゃった。6万円出たからいいのよ、ガハハ。イスラエル大使館の警備は凄いぜ、屋上から全部見渡せる仕掛けになってるんだ。 ここ温かいから、ばあちゃん座んなよ。こうやってみんなで一緒に歳をとっていけば、生病老死の一本道も怖くないかもしれない。壁に渡哲也氏(俳優)が、きくのやの家族と収まった記念写真が貼られてあった。西部警察のロケらしく、館ひろし氏(俳優)も若い。よくこの店を見つけましたね。ロケハンした制作部のお手柄でしょう。この店のこの連中も、そのころは同じように若かったのかもしれないが正直、想像がつかない。予算1500円東京都墨田区京島3-21-10