フリーのヨシタツは、新日本プロレス、WWEを経て全日本を主戦場にしている。同大会は地元・岐阜で行うデビュー16周年記念大会だ。ヨシタツは、TAJIRIが持つGAORA TVチャンピオンシップに挑戦表明。王者のTAJIRIがこれを快諾したため、管理委員会はメインイベントで「GAORA TVチャンピオンシップ」を行うことを正式に決定した。PWFルールで行われる。
ヨシタツは、「フリーの身でありながら、このような『ヨシタツ』が冠の大会を開催してくれる全日本の秋山社長に感謝いたします。『ヨシタツ祭り』はヨシタツのレスラーとしての16歳の生誕祭であるとともに、ヨシタツ、いや、全日本プロレスの世界復権への第一歩になります。その今回、世界にアピールするためのうってつけの相手を見つけました。TAJIRIさんです」と強調。
「世界を知る『ヨシタツvsTAJIRI』がタイトルをかけて行われれば、世界的な注目度は俄然高まります。5月27日、岐阜、『ヨシタツ祭り』で、ヨシタツはメインイベントでTAJIRIさんの持つGAORAタイトルに挑戦表明いたします」とコメント。ワールドワイドな戦いになると予測した。
王者のTAJIRIは、「GAORA TV選手権を奪取し、間もなく1年を迎えようとしています。この1年間、TAJIRIがこのベルトを巻くことにより『人間模様タイトル』、そんなイメージのベルトとしてファンの皆さんに認識されたのではないでしょうか?」と問いかけた。
相手については「自分としては挑戦者が誰になろうといっこうにかまいません。なぜなら、どんな人間も必ずその人だけの「生き様」というものを抱えているからであり、その生き様を試合前からさらけ出し、ぶつけ合い、そしてリングでの戦いに集結させる異端のベルト、それがGAORA TV選手権であると自分なりに解釈している…否、少なくともTAJIRIが保持している間はそういうベルトなのです、GAORA TV選手権は」と語る。
さらにTAJIRIは続ける。「今回、ヨシタツ選手の挑戦を受けるにあたり王者として彼に望むことはただひとつ。タイトルマッチが決定したこの瞬間から、ヨシタツという男の生き様を全開にさらけ出し、ガンガンぶつけてほしい。そして、戦う前から見る者たちをワクワクさせ続けてほしい。それが、このベルトに挑戦してくる者の礼儀であり、唯一の挑戦資格であることを、彼ならきっと理解していると思うのです。これまでの人生で数々の修羅場をくぐり抜け、つねに『明日はないかも』という覚悟でリングに上がり続けているはずの彼になら」と挑戦者・ヨシタツの覚悟に期待した。
ヨシタツは2008年から2014年まで、TAJIRIは2001年から2005年と2017年にそれぞれ、アメリカWWEのスーパースターとして活躍しているが、WWEでの実績はいくつかのタイトルを獲得したTAJIRIの方が上。元WWEスーパースター対決を岐阜で見られるのはいかにも全日本らしい。ヨシタツは国内初のシングル王座を獲得したいところだ。
文・写真 / どら増田