先週はそのエアポケットとでも表現したらいいのか。新馬戦も全部で4鞍のみ。やや手薄なメンバー構成のレースもあったように思うが、新潟芝1800メートルのトーセンパーシモンは、意外な拾いものかもしれない。
例によって1000メートル通過は64秒4のスロー。走破タイムも1分50秒5と、特筆すべき数字ではないが、ラスト3Fは11秒4→10秒4→12秒0(33秒8)というレースラップを0秒4上回る33秒4をマークした。
新潟の外回りのマイル〜2000メートル戦は、残り2F近辺で10秒台、上がり3Fを33秒台でまとめれば、よほど血統的な不備でもない限り、来春までに2勝はいける。
記録的には土曜日の未勝利1800メートルの、アースガルトの1分47秒4(タイレコード)の方が上だが、新潟の2歳戦は、2戦目で2秒以上の時計更新はザラだ。
競馬は基本的に勝った馬が強い。走破タイムは1分12秒1と遅かったが、ハシルヨミテテしかりで、どんな形であれ初陣を突破した馬には一応の敬意を払うべきかもしれない。
小倉・芝1200メートルのタガノエリザベートも、開催末期のこの時期に上がり3F34秒2で直線一気。1分9秒5は折り返しの1分8秒台に匹敵するだろうし、九州産限定とはいえ、土曜日のひまわり賞を0秒8も上回っていた。
ちなみに祖母はローミンレイチェル、母の兄弟はゼンノロブロイだ。半兄に現1000万のナリタキングパワーがいるが、スペシャルウィーク産駒らしく首も背中も長い、大振りに見せる牝馬。距離延長は望むところだろう。
札幌のダ1700メートルを勝ち上がったブルーソックスの父親はアドマイヤドン。同馬の産駒は「これがダート馬?」と思わせるような、スラリとした仔が多い。1分47秒7は札幌1700ダートの新馬では最速だ。
性格にちょっと怪しいところのあった父に似て、初陣からチークピーシーズを着用してきたのは御愛嬌(笑)か。アドマイヤドン産駒のサンプルとして、馬体の造りや調教の癖は、しっかりと把握しておこう。