1番人気に推された前走の京王杯2歳Sはゲットフルマークスの0秒2差2着に終わった。「勝った馬はすんなり逃げて、スムーズな競馬。こちらは休み明けだったし、インに入って窮屈な場面があった。展開のあやといえばそうだけど、鞍上(三浦騎手)がちょっと相手に合わせるようなレースをしてしまったのが不満だね」と加藤征調教師。「それでも終いは伸びてきたし、次につながる内容だった」と評価している。そして、今回はこの秋GI2勝と絶好調のルメール騎手に鞍上をスイッチ、より万全を期してきた。
久々を激走した反動もなく、中間も順調そのもの。1週前追い切りはWコースで併せ馬で行われ、5F67秒7、ラスト1F12秒5(強め)で併入した。「先週も反応が良かったし、今週の水曜も坂路で軽めを2本乗ったが、いい感じ。もう体はできている。木曜日はルメール騎手に乗ってもらって併せ馬でやる予定だが、(坂路800メートル)51、52秒台でサラッとでいいよ」と加藤征師は仕上がりの良さをアピールする。
中山、マイルとも初めてになるが、「自在に立ち回れる馬だし、むしろ中山の方が競馬はしやすい」と同師。ケイコ役の山田助手も「学習能力が高くて、どんな競馬でもできる」という。「最初からレベルの高いところに目標を置いてやってきた馬だからね。マイルくらいが一番合うと思う」と同助手は腕を撫す。キングカメハメハ産駒のGI初Vへ条件はそろった。
【最終追いVTR】500万のブルーミンバーに2馬身先行する形でスタート。終始、馬なりで、そのままリードを保ってフィニッシュ、800メートル53秒1、ラスト1F12秒3をマークした。「とても気分良く走っていた。態勢は万全だし、この馬で秋3つ目のGIを獲りたいね」とルメール騎手。