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引退の危機に陥ったことも… 高知のリーディングジョッキー・赤岡修次騎手に迫った

 10年ぶりに思い出の大舞台へ。「どん底」からはい上がった男が仁川のターフで魅せる。
 12月1日(土)、2日(日)にJRA阪神競馬場で実施される「第21回ワールドスーパージョッキーズシリーズ(WSJS)」に、地方競馬代表として出場する赤岡修次騎手(高知・工藤英厩舎)は「4年くらい前に、本気でジョッキーを辞めようと考えていた」という。
 昨2006年に初めて高知リーディングを獲得。今年も絶好調で現在182勝を挙げ、リーディング争いでは2位に72勝差をつける独走態勢に入った。8月には地方競馬通算1000勝を達成、いまや高知ナンバーワンの座を不動のものにしようとしている。その赤岡騎手がなぜ引退の危機に陥ったのか。

 デビュー翌年にNARグランプリの優秀新人騎手賞を受賞し、早々と頭角を現した。1997年には桜花賞TRの4歳牝馬特別(現フィリーズレビュー)でJRAにも挑戦。順風満帆だった騎手生活に暗雲が立ち込めたのは4年目のことだった。
 「レース中に大ケガして、その後5年は足に違和感があって追えないし、大スランプ。騎乗馬も減って、どん底だった」
 そんななか、長いトンネルから救い出してくれたのはベテランの西川敏騎手だった。「オープン馬を回してくれたり、西川さんが『辞めるな』と言ってくれなければ本当に辞めていた」心機一転、騎手であり続けることを選択した赤岡騎手に、そっぽを向きかけた運命の女神は再び微笑んだ。
 阪神へ向け、「10年前は『乗れてよかった』で終わったけど、それなりに実績も挙げている今は恥ずかしいレースはしたくない。スタートはヒケを取らないと思う」と気合十分。真骨頂である抜群のスタートセンスを生かした「逃げ」で世界を魅了する。

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