DREAMのクラッシャーがMAXの顔をぶっ壊す。
川尻は、総合格闘技DREAMのファイターとして立ち技最高峰のリングK-1に殴り込み、年内いっぱいで引退するカリスマ魔裟斗に挑む。対戦決定前から激しい“舌戦”を繰り広げているが、この日も開口一番から「いまの俺メチャクチャ強いよ。バリバリパワーあるよ」と魔裟斗のモノマネで挑発してみせた。
執ように挑発するのは、自信の現れにほかならない。「どうやって魔裟斗選手の顔にパンチを当てるのか、そのための練習ばかりをしてきた。一発入れば、倒せる。どうせみんな向こうが勝つと思ってるんでしょ? でもそれを全部ぶっ壊しちゃいますよ」。イケメン魔裟斗に顔面パンチをブチ込んでMAX不動のエースを破壊する腹積もりでいる。
魔裟斗撲殺にかける意気込みは、陣営のこの試合にかける姿勢からもうかがえる。この日の公開練習はわずか2分2Rの軽いスパーリングを披露しただけで、魔裟斗対策についても山田武史トレーナーが「魔裟斗選手は1つだけ打たれ弱いところがある。でもそれは喋れない」と煙に巻くばかり。MAXの象徴を本気で倒すため、一切の情報をシャットアウトする力の入れようだ。
それだけ神経質になるのも当然なのかもしれない。川尻には魔裟斗破壊とともに描いている青写真があるからだ。「知名度や視聴率ではDREAMよりMAXの方が上。俺からしたら今回はそれをひっくり返す舞台。まあ俺に魔裟斗選手が『負けたら引退』とか言ってるけど、キング(魔裟斗)がMMAの選手に負けたら、MAXが終わりになるんじゃない」。
自慢の拳を武器にMMAのリングで数々の猛者を沈めてきたクラッシャーが、今回は立ち技最高峰の舞台でK-1MAXの象徴を破壊し、格闘技界に天変地異を起こす。