『艦隊これくしょん -艦これ-』や『おそ松さん』『ラブライブ!』など、人気版権のフィギュアに大きな注目が集まった企業ブースだが、その中でも“大きさ”で存在感を放つ商品があった。
フィギュアのプルクラが今回商品公開と、会場限定先行予約を行った、新フィギュアブランド「FIGUREX(フィギュレックス)」の商品がそれで、なんとキャラクターを等身大で再現した、ヒューマンスケールフィギュアとなっている。
第一弾の「ヒューマンスケールフィギュア 結月ゆかり」は既に予約を開始しており、その価格128万円(税込み)。また、今回会場先行予約をした『のんのんびより』の登場キャラクター、宮内れんげを等身大で再現した「ヒューマンスケール 宮内れんげ」は会場限定価格で79万8千円(税込み)だった。
これら商品、値段的にはかなり高額だが、実は等身大フィギュアとしては破格の安さなのだとか。同メーカーの担当者によると、現在は3Dプリンターを使ってテストモデルや部品を作成できるため、価格が低く抑えられるそうだ。例えば、「ヒューマンスケール 宮内れんげ」を、発泡スチロールやPVC(ポリ塩化ビニル)を使ったテストの作成など、旧来の技術で同じものを作った場合は、商品価格は200万円近くになるとのことで、「100万円を切るというのは、画期的なんです」と同担当者は説明した。
さらに、これまで等身大フィギュアを販売する場合、ほんの数体生産する、数量限定販売が今まで常識だったが、「ヒューマンスケール 宮内れんげ」の場合は違う。国内15台、海外5台の3Dプリンターを動員し、購入希望者全てに届くような、商業ベースに乗せられる商品にするとのこと。なお、会場には『おそ松さん』の等身大フィギュアもあったが、あくまでも参考出展で、今のところは商品化の予定はないそうだ。
ここ数年フィギュア系の商品は、材料費の原価上昇や海外発注する際の人件費高騰などもあり、値上がり傾向にあるが、等身大フィギュアだけは話が違うようだ。もしかすると、この等身大フィギュアでの価格破壊が、今後フィギュア業界に大きな影響を及ぼすかもしれない?(斎藤雅道)