「1週間に放送されるクイズ番組は約30本。もっとも“正統派”は全体の3割程度。残りは、いわゆる“おバカタレント”が幅を利かせるユル〜イものばかり、業界では、このところ“ねえ、どこかにおバカタレントいない?”というのがあいさつがわりになっています」(芸能プロ関係者)
それでも問題作りは真剣にやっている。
「たとえば『今すぐ使える豆知識 クイズ雑学王』(テレビ朝日)の場合、クイズ作家は100人以上。彼らが作った問題を一般の人に解いてもらい正解率が50%以上だと、問題がやさしすぎるということでボツ。正解率20〜30%のものを本番で使うようにしています」(テレビ局関係者)
とにかく作家たちは大変で、毎週、地獄のような苦しみに七転八倒しているという。
それにしてもクイズ番組はなぜ人気なのか?
「何と言っても、数字が取れるからです。『羞恥心』を生んだ『ヘキサゴンII』(フジテレビ)がいい例です。今、ドラマも野球も数字が取れませんからね」(テレビ局関係者)
そして、制作費の安さも見逃せない。
「ドラマ1本作るのに4000万〜5000万円かかるのに比べれば激安です。しかも、スタジオで撮るからセット代も安い。収録も半日で済みますし、タレントのギャラも安い」(芸能ライター)
「ヘキサゴンII」では、司会の島田紳助ひとりのギャラが500万円で、ほかの18人のギャラの合計が同じという説があるほど。とにかく、ドラマと比べて制作費が格段に安いことは確かなようだ。
ところで、芸能界におけるクイズのキング、クイーンといえば、辰己琢郎や麻木久仁子の名前がすぐに浮かぶが、「Take2」の東貴博や伊集院光の健闘ぶりも目に入る。
「東は雑学に関する本をいつもそばに持っていて、休憩や移動の間に目を通しています。インターネットを使って、物事を調べることもあります」(芸能ライター)
女子アナ番組同様、しばらくはクイズ番組の天下が続くことは間違いなさそうだ。