スタメンではショート・大和の休養時や、ネフタリ・ソトが外野に回る際に、チャンスが訪れる。前半戦は度々チャンスをもらいながらも、「打てなかった」ことで結果を残すことができず、守備固めでチームを支えることが多くなった。
しかし、フォームなど「いろいろと微調整」を重ねたことが実を結び始め、8月は打率.395と打ちまくり、ファンの間でも「打撃開眼か!?」と話題になっているほどだ。9月10日のジャイアンツ戦では、デラロサの158キロの剛球に力負けせずにライトスタンドへ豪快に運んだ。11日もマシソンの難しいひざ元のスプリットを右中間へ2ベースをかっ飛ばすなど、打撃好調を維持している。
今季のホームランは、6月14日のホークス戦で、エース千賀滉大の150キロのツーシームを広いヤフオク!ドームのライトスタンドへ放り込み、8月17日はカープのレグナルトの144キロのストレートを同じくハマスタのライトスタンドへ打ち込んだ。小兵ながら小力のある打撃で、3ホーマーとも剛球投手から放っていることも興味深い。
プロ入り2年目の2017年の終盤は、セカンドのレギュラーポジションを掴み、ポストシーズンは全てのゲームでスタメンを張った。その時は打撃も好調で、CSファーストステージでは打率.462、セカンドステージでも.357とハイアベレージを残した実績もある。
現在、ショートのポジションは大和が手にしているが、31歳の年齢面を鑑みても世代交代を考慮する時期に来ている。対左ピッチャーの対戦成績が1割台と課題はまだあるが、対右ピッチャーだけでも結果を出し続ければ、大和との併用プランでのスタメン起用も増えることは十分考えられる。プロ4年目の25歳の柴田がブレイクを果たせば、ベイスターズのセンターラインを担う大切な存在として、明るく未来を照らす星となる。
取材/文/写真 萩原孝弘