問題となっているのは、銀座いせよしの2016年の複数のポスター。ポスターには、いずれも着物を着用した女性の写真が掲載されており、キャッチコピーとして、「ハーフの子を産みたい方に。」「ナンパしてくる人は減る。ナンパしてくる人の年収は上がる。」「着物を着ると、扉がすべて自動ドアになる」とつづられていた。
しかし、この広告について、19日頃からツイッターを中心に話題になり、「着物を着て街を歩けば外国人と結婚してハーフの子を産めるって?アホか」「ナンパされる目的で着物着ようと思ったことない。ひどすぎる」「ハーフの子供を産むことを、ひとつのステータスと捉えるようなメッセージに、むちゃゾワっとした」という声が殺到。女性の尊厳を踏みにじっているとして、批判が殺到している。
「今年1月には、そごう・西武の『女の時代、なんていらない?』というコピーがつづられた広告が物議を醸したほか、ロフトが展開した女子同士が貶め合うようなバレンタイン用広告が炎上。さらに、2月には江崎グリコの情報サイト『おしえて!こぺ!』内のコンテンツ『パパのためのママの気持ち翻訳』が物議を醸すなど、ジェンダーを取り扱い、炎上する広告が増えています。今回の広告も、女性が着物を着る理由がすべて男性由来のものと受け取れるということもあり、女性からの批判が殺到してしまったようです」(芸能ライター)
しかし、広告が発表されたのは2016年。今頃になっての炎上について、ある指摘も寄せられているという。
「今回の炎上には、16年当時はまだメジャーではなかった『#Me Too運動』が注目されるようになってきたことや、『ハーフ』という言葉がようやく差別用語として認識され始めたことなどが挙げられています。女性の行動が『モテ』と直結しているという発想自体への批判も増えているということもあり、物議を醸してしまったようです」(同)
また、このコピーは2016年の「東京コピーライターズクラブ新人賞」を受賞。このことから、コピーを手掛けたコピーライターの実名も晒される事態になっている。
時間が経ってからの炎上ということもあり、事態の鎮静化にはかなり時間が掛かってしまうかも知れない――。