そんな渋谷。昨年末からは、ソロ活動が目立っている。14年10月には、「テレビ朝日ドリームフェスティバル2014」に参加。専売特許といえる“甲本ばりの熱唱”で、ファンを魅了した。独特な佇まいや歌唱法、伸びる声量や無骨なアクションで、“関ジャニというアイドル”の域を完全に脱し、個人の株を上げたのだ。
今週土曜日(14日)には、初単独主演映画『味園ユニバース』が公開。それに先駆け、11日には映画の主題歌である初のソロシングル『記憶/ココロオドレバ』をリリース。現在は、ソロツアー(10会場13公演)を実施中だ。
所属するジャニーズ事務所ではこれまで、ドラマや慈善活動PRの一環として、夢のコラボが実現、期間限定デュオ、役名としてのソロデビューなどはあった。ところが今回の渋谷のように、“紅白”に連続出場できるほどの人気絶頂期に、ソロの音楽性が認められるパターンは稀。敬愛してやまない甲本がいてこそ、自分の音楽を突き詰め、強いメッセージを放つミュージシャンになりたいという欲望を、ステージで発散する。そのストイックなまでの求道心は、関ジャニファンも知るところ。渋谷の熱狂ファンが離れないゆえんでもある。
『味園ユニバース』は、「第44回ロッテルダム国際映画祭スペクトラム部門」への出品が決定。役者、ミュージシャン、アイドル、時にはお笑いなどオールマイティにこなせる渋谷。その可能性は今後、おおいに広がりそうだ。