早くもエース棚橋を取り巻く情勢が動き出した。
11日に行われた東京・両国国技館大会で後藤洋央紀の挑戦を退け、貫禄の初防衛を果たした棚橋。激闘から一夜明けたこの日の会見では、次期シリーズの対戦カードとして本紙既報(12日発行号)通り、次期挑戦に名乗りを上げた中邑真輔と真壁刀義が、12・9名古屋大会で査定マッチを行うことが正式発表された。
また、次期防衛戦についてもTNAとの対抗戦が行われる2008年1月4日の東京ドーム大会「レッスルキングダムII」で開催することを決定。菅林直樹社長は「TNAからの挑戦者を第一候補として挑戦に名乗りを上げた中邑や真壁といった選手を査定したい」と、IWGP戦の挑戦者を選定する意向を示した。
いよいよ王者として1・4出撃することが決まった棚橋。これまでは、昨年に新日プロから流出し、現在カート・アングルが保持するIWGP3代目ベルト争奪マッチへの出撃を示唆していたが、1・4東京ドームで自身の防衛戦が決まったことで正規のIWGP戦に専念せざるを得なくなった。
どこか吹っ切れない棚橋は「やっぱり防衛戦があるならそっちに集中しなきゃいけないし…」とながらも「もちろん自分の手で3代目のベルトを取り戻したいッス」とし複雑な心境を打ち明けた。しかし、この局面を一気に打開するウルトラC案がある。
新日プロのフロント幹部が言う。「なにもチャンピオンがドームで1試合だけっていうことにとらわれる必要はないでしょう。例えばダブルヘッダーだって考えられるわけですしね」。なんとドーム大会で2試合をこなす究極マッチもあり得るというのだ。
「31歳になってもバリバリです。2試合のスタミナも大丈夫です」とは棚橋。今後の動向に注目だ。