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専門医に聞け! Q&A 足の指は全身の血液循環を握る“鍵”だ!

 Q:冷え性ではありませんが、今年の寒さは例年の比ではありません。職業柄、特に足先の冷えが体に堪えます。何かよい対策法はないでしょうか。教えてください。(42歳、調理師)

 A:調理場は、いわゆる水回りの場所ですから、どうしても足先が冷えます。そういう環境で長時間仕事をすれば、慢性的な冷えのため男性も下肢静脈瘤になることがあります。冷えのために、血液循環が悪くなるのが原因です。
 調理師という職業は立ち仕事ですが、あまり歩くことはありません。ぜんぜん歩かないわけではありませんが、それはさほど広くない調理場の中に限られています。
 冷えをもたらす環境の中で、しかもそんなに歩かないのですから、今年のように冷え込みが激しい冬は、いっそう強く冷えを感じるはずです。
 冷えは主に、手足の末端に感じるものですが、それは末端ほど血液が届きにくく、滞りがちになるからです。ですから、冷えを解消するには、まずその部分の対策を講じる事です。

●足の指がしっかり動くことが大事
 足については、足の指がしっかり動く環境を作ることが大事です。ご質問の方は仕事中、ゴムの長靴を履いていないでしょうか。調理場で長靴は便利な履物のはずです。
 しかし、長靴は足の指を使うようには作られていません。加えて、冷えるからといって、厚い靴下を2枚も重ね履きすると、ますます足の指は使えなくなります。
 この足の指が、全身の血液循環を握っている“鍵”なのです。それをよく使って歩けば、全身の血液循環が促進し、体温は上がり、冷えが感じにくくなります。
 ところが、現代の生活においては、足の指を締め付ける事が実に多いのです。靴下やストッキングを履き、さらに靴で締め付ける。堅い紳士靴を履く男性なら、よくおわかりいただけるでしょう。しかし、靴下による締め付けは、意外と気にしていない人が多いようです。

●握足手や足指の運動
 足の指をよく動かすためには、靴下を重ね履きしないこと。できれば、5本指の靴下を履くことをお勧めします。5本指の靴下は、指が1本1本分かれているので、自然に指を使って歩くようになります。
 握足手や足指マッサージも効果があります。握足手とは、左右の足の指を開いて組み、左右の指を動かし、互いの指を刺激します。
 マッサージ効果を得られるものとしては、足指ジャンケンがあります。全部の指を前屈みにすればグー、各指を前に屈めたりそらしたりするとチョキ、全部の指を開けばパーです。
 これらの方法を習慣にして行うだけで、相当効果があるはずです。

今井一彰氏(みらいクリニック院長)
山口大学医学部卒業。東洋医学などさまざまな医療を駆使し、薬を使わずに体を治していくという独自の観点に立って治療を行う。日本初の靴下外来も設置。

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