そのころ、毎日のようにアフターをしていたわけだが、流れでホテルに行くこともあったものの、「お客さんに、実はネカフェ難民なんだって話してた(笑)。そうすると、けっこう朝まで付き合ってくれる人も多くて」、カラオケボックスや漫画喫茶のカップルシートなどを利用して、宿泊場所を確保していたというわけ。
そんな生活を繰り返していたある日、「ウチに泊まってれば、って言ってくれた人がいたの。『部屋狭いから、ベッドは一緒だけど』って、冗談っぽく言ってた。カッコイイわけじゃないけど、イイ人ってタイプで、別に口説いてる感じじゃなかったし」。冷静に考えれば同棲生活ということになるが、お金の節約もしたかったしおりさんは、次の店が決まるまで、というつもりで、彼の提案を受け入れることにした。
ところが家まで行ってみると、なんとそこは彼の実家。両親もいる一軒家にあげられ、「いきなり『彼女連れてきたから』とか紹介されて、完全にパニック(笑)。帰りたかったけど、けっこう田舎だったからネカフェもないし、タクシー代もなかったし…」彼女に選択の余地はなく、その日は泊めてもらうことに。「でもね、結局手は出してくるし、マジ最悪。『明日もいていいよ』とか言われたけど、次の日の始発で帰っちゃった」そんな体験の後、しおりさんはわずか3日で今のお店で働くことを決め、ネカフェ難民生活に終止符を打ったのだとか。
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