0秒1、0秒2、0秒7と勝つたびに着差を広げていることが、この馬の強さを物語っている。とりわけ、前走のラジオNIKKEI杯2歳Sは圧巻だった。番手マークから直線でリーチザクラウンを並ぶ間もなく交わすと、4馬身突き放す次元の違う走り。リーチザクラウンは直後に、きさらぎ賞をワンサイドで逃げ切り勝ち(3馬身1/2)しており、ロジユニヴァースの実力のほどが一段と鮮明になった。
目標は先にあり、トライアル仕様の仕上げなのは間違いないが、それでも1週前追い切りでは南Wコースで5F61秒5と破格のタイムを叩き出し、周囲の目をくぎ付けにした。萩原調教師は「速い時計が出たのは、意図したものじゃなく、能力的なものだよ」と余裕しゃくしゃく。一方、手綱を取った横山典騎手も「順調だね。この馬の魅力? 負けていないところかな(笑)。それと、自在性があり、どんな競馬でもできるところ。このまま負けないで本番に向かいたい」とにっこり。
ここまで順調に仕上がったとなれば、2歳チャンピオン・セイウンワンダーとの対決を制し、本番に王手をかける可能性は高い。
【最終追いVTR】横山典騎手を背に、角馬場から坂路。トランスワープ(古馬500万)を2〜3馬身追いかけ、余力十分に併入に持ち込んだ。800メートル47秒9の超抜タイムを雨上がりの馬場で軽々と出してしまうあたり、器が違う印象。仕上がりは申し分ない。